
食事の外部化
日本では、食事は「家で手作りしたものを食べるのが望ましい」という観念がまだまだ強いと思います。(現実本当にそうしているかとか、どの程度を“手作り”と感じるかはどんどん緩くなっていますが・・・) シンガポールでは、そういう雰囲気は日本ほど感じません。Grab、FoodPanda、Deliverlooといった、日本で言うところのUberEats的なフードデリバリーサービスが競い合っています。また、フードコートのような気軽で手軽な価格でテイクアウトできる場所がいたる所にあります。お店の顔ぶれも多彩で、お腹いっぱいになる量があり、野菜も摂れます。子供連れでフードコートにきてご飯を食べている風景もよくみかけます。 (脱線しますが、シンガポールでセブンイレブンのチルド弁当棚コーナーが日本と比べてイマイチ魅力的でないのは、フードコートの存在が大きいと勝手に推測しています)
ハウスキーパー(メイド)を利用している世帯率_4カ国

*1: 内閣府「家事労働者の雇用について」 Retrieved April 3, 2020, https://bit.ly/3ccIkM6 *2: Singapore Department of Statistics (DOS)Resident Households by Household Characteristics and Deciles, 2000 - 2019 Retrieved April 3, 2020, https://bit.ly/3dph3W6 *3: 労働政策研究・研修機構「マレーシアの労働政策」 Retrieved April 3, 2020, https://bit.ly/3fNBXj3
日本では富裕層の贅沢というイメージですが、シンガポールではミドルクラスでも普通に雇っています。 我が家の場合は夫と自分の2人のうえ、若干ミニマリスト気取りなので掃除も楽でまったく必要性を感じていませんが、小さな子供が2人いる共働きの同僚は「ハウスキーパーさんがいなかったらほんと辛い」と言っています。 背景には、シンガポール政府がシンガポール女性の就労を促進する施策の一環として、Foreign Domestic Servant Schemeなるものを1978年に導入したことがあります。世界で初めてハウスキーパーという仕事に対して特別ビザを発行することを許可した法律で、フィリピンやミャンマー等のアジア周辺国から女性が家事労働者として働くようになりました。(就労してほしいんだけど後は各社適当によろしく!ではなくそれを推進するための施策を導入するのがシンガポール政府の一貫しているところだと思います)。 以下は各国の女性の年代別の就労率です。政府の取り組みの結果、各国と比べてシンガポールの女性の就労率が高いことがわかります。女性の年齢別労働力率_18カ国

International Labour Organization (ILO), "ILOSTAT, Labour force participation rate by sex and age -- ILO modelled estimates, July 2019 (%) ", Retrieved June 4, 2020, from https://bit.ly/2XWsVdH
ハウスキーパーの相場は80,000円/月。3食+住居提供とはいえ、日本の感覚からすると破格のお値段です。 ハウスキーパーを雇うのは、子供や老人がいる世帯が中心です。仕事は多岐にわたり、料理、掃除、子供の世話。当社が入居するビルの2Fに託児所があるのですが、朝出社するとき、中華系シンガポール人の子供をフィリピン人のヘルパーさんが連れてきているのを目にします。 日本で住み込みのお手伝いさんを雇うとなると18,000円/日が相場という記事もあり、とてもじゃないですが中流家庭が支払える額ではないです。ですので家族でどうにかするしかないのですが、これについても「“ちゃんと”やらなければいけない」という思いがあって、だけど実際はなかなかやりきれないことへの罪悪感が心の中に降り積もってるのではないかな、と思います。


