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【マレーシア】お金を払ってもレジ袋が買えない!大手スーパーが試みたエコバッグ推進策とは?

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レジ袋の代わりにダンボールを提供結果、約7割がエコバッグを持つように

使い捨てプラスチックの使用を2030年までに廃止することを目指す、Zero Single-Use Plastic 2018-2030計画に沿って、マレーシアでは2017年からレジ袋が有料化(1袋20セント/約5円)、2019年1月1日からは、プラスチック製ストローの使用が全面禁止となった。
そして2020年に入ると「Village Grocer」などの大手スーパーが、レジ袋を一切提供しない期間を設けた。期間中はお金を払ってもレジ袋が買えず、代わりにダンボール箱を無料で提供した。その結果、約7割の人たちがエコバッグを利用するようになったという。エコバッグ利用者は、ファッション性の高いものより各家庭にある頑丈で大きなバックを使っている人が大半である。

2017年末に中国が廃プラスチックの輸入を禁止してから、世界のプラスチックごみの受け入れ先が東南アジアに変わった。マレーシアも受け入れ先になったが、廃プラスチックの輸入急増をきっかけに大気・水質汚染問題が深刻になり、現在は実質的に輸入を禁止している。しかし、経済先進国から違法なプラスチックごみが送られてきているのが現状だ。2020年、環境相が「マレーシアは世界のごみ捨て場にはならない」と宣言するなど、国を挙げて環境問題に取り組んでいるものの、2016年から義務付けられたゴミの分別もいまだ浸透せず、ポイ捨ても多い。環境問題への意識は、一部の人のみに限られており、まだまだ取り組むべき課題が多い。

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本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/ )とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。


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