【中国】おしゃれなボトルと購入の手軽さが魅力。中国Z世代向けの植物性ミルク「Plantag」
「地球とともに健康に」がコンセプトの植物性ミルク
2021年、上海市内のファミリーマートなどで目立つ位置に植物性ミルクが広く販売されている。中でも2020年に創業した「思瑞(江蘇)健康科技有限公司」が、2021年に発売した植物性ミルク「Plantag 」(300ml・10.9元/約185円)が好調だ。「Plantag」は、オーツ、ごま、ピスタチオの3種類展開。オーツは殻ごと原料にして栄養を強化しており、食物繊維は一般的な植物性ミルクの2倍。動物性脂肪、コレステロール、乳糖・しょ糖ゼロ、低カロリーなどを売りにしている。ターゲットは「個性があって自分らしい行動ができる若者世代」。地球とともに健康になれるドリンクであることをコンセプトにしており、自分の健康だけでなく、普段から環境のことも考えているZ世代に訴求している。
2020年にスウェーデン産オーツミルク「OATLY」が中国で大ヒットし、植物性ミルクのヘルシーさ、エコであることなどが若者に定着した。2021年現在は国内メーカーが新商品をこぞって出しているが、そのなかでも、ピスタチオやゴマなどこれまでになかった植物性ミルクを出していること、パステルカラーのボトルのおしゃれさ、コンビニ等で広く売り出し始めたことなどからPlantagが頭一つ抜けている状態であるといえる。
また、中国は以前から牛乳よりも豆乳の方が飲まれていたという背景もあり、植物性ミルクへの抵抗があまりなかったようだ。中高年は朝食にオートミールを食べることが定番化しているため、若者に訴求した商品ではあるものの、中高年層もコンビニなどで植物性ミルクを購入しているとみられる。
本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/ ) とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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インテージ
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- 2022/04/05
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