【ベトナム】新生児に個人識別番号を発行へ/行政手続きの簡略化を目指す
- 公開日:2019/12/13
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出生届を提出するとマイナンバーを交付
2020年から全ての出生児を対象に、12桁の個人識別番号を発行する計画を政府が発表した。出生届を提出すると、複数の省にまたがるデータシステムと連動し、交付された番号が「マイナンバー」として生涯行政手続きで使用できるというものだ。2019年10月時点では、全国の省と市の8割で、住民向けの個人識別番号の交付がスタートしており、およそ260万人が申請済みである。未整備の地域でもデータシステムへの接続が進められていて、2020年には全ての地域で稼働が可能になる見込み。国民向けの行政サービスの向上につながると期待されている。
データの共有で手続きの簡略化と費用の削減を目指す
行政手続きにかかる手続きの長さや、煩雑さは長年問題視されていた。特に、複数の省や、中央と地方をまたぐ手続きで顕著だったため、今後は国家と各地方、専門機関のデータベースを結ぶ運用が急がれる。国民が期待を寄せているのは、行政手続きが簡略化できることと、費用が抑えられることだ。政府によれば、個人識別番号を運用することで、約1,300の行政手続きにおいて、個人情報開示の度重なる請求や、証明書の発行、コピーの必要が最小に抑えられるという。政府の試算では年間で1兆6,000億VND(約74億8,000万円)が節約できる見込みだ。
本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/ )とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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TNCアジアトレンドラボ
株式会社TNCが運営する、アジアのトレンドを研究・発信する情報機関。現地の生活者の暮らしや生活習慣に根ざしたトレンドからインサイトを見出し、企業のマーケティング活動の支援を行っています。 http://tnc-trend.jp/
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