<Data Joke>【シンガポール】エアコンがない
じんわりと汗をかく。エアコンが止まっている。自宅の話ではなく、いつも仕事をしているカフェの話。赤道直下のシンガポールでは「エアコン」というのは「クーラー」である。気温を温める機能はついていない。「ツン」だけで「デレ」がないというか、でもそのクールな横顔が好きみたいな、何しろ「あなたがいないと生きていけないの」という話である。エアコンが人類最大の発明である、という誰かが言っていたわけでもない言説を強く信奉している。ちなみにアインシュタインが言っていたのはもちろんエアコンではなく複利の話。一人暮らしを始めたときに、夏の電気代が思いの外高くてびっくりした記憶があるが、つけっぱなしのエアコン。オフィスにちょっと微妙な雰囲気を持ち込む、設定温度争いのエアコン。家を出たあとに、あれエアコン消したっけ?、の気になるエアコン。明日には直っているだろうか、カフェのエアコン。
参考 : National consumption research (2009), https://todo-ran.com/t/kiji/13613
そんな当たり前のエアコンも、当たり前ではなかったことを知る。全国消費実態調査(2009)によると、エアコン普及率を県別に見ると北海道16%。16%?? 「16%」というと、えっ、えっ、だいたい40代男性でイタリア料理店に行ったことがない人くらい(J-Net21,2008,15%)*。SUUMOで検索条件にエアコンを入れるとぐっと件数が下がるんですね、そうなんですね。試してみよう。
札幌市内で検索したら件数が22%まで減りました、今日2度目の驚き。さっきまでは「ツン」としていた、エアコンさんが今はちょっと不安そうな顔をしている(ような気がしている)。
J-Net21 (2008), https://j-net21.smrj.go.jp/startup/research/restaurant/cons-italy.html
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執筆者プロフィール
Jun Hasegawa
長年シンガポールに駐在しており、現在東京勤務中
文章にデータを使っているが、冗談中心。
Just want to use data not only for logical view but for some fun! -
編集者プロフィール
株式会社インテージ
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- 2021/08/18
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