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汗の悩みは万国共通?台湾の人々の汗への対処法とは

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日本では、最近の猛暑により夏季外出時の汗対策に悩む人も多いですが、 アジア各国の生活者は汗についてどの程度悩んでいるのでしょうか。
本稿では、インテージが保有する海外生活者データGlobal Viewer(2024年実施) のデータを用い、台湾の人々の汗対策について解説します。

汗の量に悩んでいる人が多い国は? 

下図は、アジア各国において、「(身体の)汗の量が多い」ことを悩みとして回答した人の割合を示したものです。熱帯気候の東南アジア各国と並び、台湾においても「汗の量が多い」ことに悩む人が多いことがうかがえます。

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図① 身体(顔以外)の肌悩み(複数選択)として
「汗の量が多い」を選択した人の割合(ベース:各国男女18~64歳)
(出典:インテージGlobal Viewer(2024年))

日本と地理的距離が近いイメージが持たれがちな台湾ですが、実は首都台北を含む北部は亜熱帯、南部は熱帯に属するため、年間を通して高温多湿な気候が続きます。特に5月から10月にかけては暑く30度以上の気温が続きますが、それ以外の期間も含め平均湿度は70~80%と高く、年間を通して汗をかきやすい気候と言えます。

そんな 高温多湿な気候の中、台湾の人々は汗悩みに対してどのような対策を行っているのでしょうか。

対策1 すぐにシャワーを浴びる

まず、台湾の人々の入浴(シャワー)のタイミングについて見てみましょう。
「就寝前」に入浴する人も多いですが、約4割の人は「帰宅後すぐ」に入浴しています。このように、外出先でかいた汗をすぐにシャワーで洗い流すことで、清潔さを保っていると考えられます。

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 図② 入浴タイミング(複数選択)(ベース:台湾男女18~64歳)
(出典:インテージGlobal Viewer(2024年))

台湾の世帯の入浴事情についても見てみましょう。インテージの海外生活者データベースConsumer Life Panoramaで台湾の世帯のバスルームをいくつか確認してみると、バスタブがある世帯は多くなく、シャワー・トイレ・洗面台が一体となった造りであることがほとんどで、シャワーのみの入浴が一般的であることが分かります。そのため、日本のように一日の終わりに湯船に浸かってゆっくりするというよりも、シャワーで汗を流すというのが台湾での一般的な入浴スタイルです。

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図③台北在住世帯のバスルーム
出典:インテージConsumer Life Panorama 

対策2 外出先でのこまめなケア

次に、外出先での対策について見てみましょう。
台湾の人々が「清潔感を保つために持ち歩いているもの」上位5位を見ると、マスクやティッシュに加え、ウエットシート・除菌シートがランクインしています。シートタイプのアイテムを使って、外出先でもこまめに汗対策を行っていることがうかがえます。 

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図④ 清潔感を保つために持ち歩いている物(複数選択)(ベース:台湾男女18~64歳)
(出典:インテージGlobal Viewer(2024年))



日本では猛暑の影響で制汗剤、ボディシートに加え、ネッククーラー、冷感スプレーなど様々な「汗対策」グッズが売られるようになりました。そうしたアイデア商品は、高温多湿な気候の台湾でもニーズが見込めるかもしれません。

Global Viewerとは

インテージがストックする11ヵ国(アジア・US)の生活者の様々な実態・意識に関するアンケートデータを用いて、ご課題に応じたレポートをご提供するサービス。
カバーしている項目は、各種商品・サービスカテゴリー(※)に関する行動実態・意識、価値観・情報接触など400項目に及ぶ。
※カテゴリー例:
食品・飲料、パーソナルケア・化粧品、ハウスホールドケア、育児・介護、モビリティ、家電、スマートホーム、住宅、エンタメコンテンツ(ゲーム・音楽等)、金融、保険、旅行(訪日)、オンラインサービス 等
本記事でご紹介したような国別比較分析のほか、1か国における属性別分析(性年代・収入等)なども可能。
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Consumer Life Panoramaとは

世界18か国1000名以上の生活者のビジュアルデータを蓄積した、ウェブサイト型データベース。住環境を閲覧できる3Dモデルや、各生活者の保有アイテムを撮影した2Dデータが多く搭載されており、文字や数字だけでは把握しづらい海外生活者理解に役立つ。
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  • Intage Inc

    執筆者プロフィール
    青島 優子

    インテージのグローバル対応力の強化のために、業務のプロセスの効率化・品質向上に向けた仕組みづくりやソリューション開発の企画・推進を担当。

  • Intage Inc

    編集者プロフィール
    高浜 理沙

    日系のFMCGメーカー(化粧品、ベビー用品、食品・飲料等)のアジア・欧米でのマーケティング・リサーチ支援に従事したのち、2019年より現職にて、日系企業の海外マーケティング・リサーチのためのソリューション開発や、セミナー等の対外発信を行う。
    子どもが生まれてからは、家族と自身の心身の健康をいかに保つかが最大の関心事で、様々なグッズ・サービスを試している。

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    「出典:Global Market Surfer ●年●月●日公開
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