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【ベトナム】ベトナム式環境配慮型ストローが登場/竹、ステンレス、空芯菜……マイストローの携帯がトレンドに

増加するアジア諸国の二酸化炭素排出量

近年アジア諸国を中心に、経済的な発展に伴い、二酸化炭素の排出量が増加している。中でも特にベトナムの増加率が高い。欧州委員会のデータによると、ベトナムでは2018年の年間二酸化炭素排出総量は271.5Mtonで、2017年の総排出量(242.5Mton)と比べて12%増加し、増加率はアジア諸国の中で最も高い。地球温暖化が全世界的に課題として取り上げられている今、ベトナムの生活者も、環境配慮のための対策を考えてはじめているようだ。

CO2 年間総排出量(Mton)_17カ国

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Reference European Commission ”Fossil CO2 and GHG emissions of all world countries, 2019 report” Retrieved December 23, 2020, from http://bit.ly/3pjfHCj ※化石燃料の使用(燃焼、フレアリング)、工業プロセス(セメント、鉄鋼、化学品、尿素)、製品の使用からの化石CO2排出量が含まれる。 どのセクターにおいてもショートサイクルCO2は含まない。 ※In this report fossil CO2 emissions include sources from fossil fuel use (combustion, flaring), industrial processes (cement, steel, chemicals and urea) and product use. Please note that in the analysis presented in this report no short cycle carbon CO2 is included in any sector.

CO2 年間総排出量(Mton)_17カ国

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東南アジアの多くの国ではビニール袋やストローといったプラスチックゴミが、排水溝に詰まることで道路の冠水につながったり、海洋汚染の広がりが問題となっている。また、プラスチック製品は製造と焼却処理の過程で二酸化炭素が発生し、地球温暖化の問題にもつながる。ベトナムでもストローのみならず、日常生活のあらゆる面で使い捨てのビニール袋やプラスチック製の容器が広く使われており、プラスチックゴミは身近な問題である。
スマホが普及したことで、インターネットで世界の状況をつぶさに知ることができる現在、環境やエコ意識の高い若者や知識層を中心に、マイバッグや環境に優しいストローへの移行が進みつつある。一部の食品メーカーでは米粉を加工した自然に還りやすいストローの開発生産に乗り出している。近いうち、日本や韓国など海外への輸出も視野に入れており、ベトナムが環境への取り組みで牽引役を担うことが期待される。


  • TNCアジアトレンドラボ

    執筆者プロフィール
    TNCアジアトレンドラボ

    株式会社TNCが運営する、アジアのトレンドを研究・発信する情報機関。現地の生活者の暮らしや生活習慣に根ざしたトレンドからインサイトを見出し、企業のマーケティング活動の支援を行っています。
    http://tnc-trend.jp/

  • Intage Inc

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    ヤン・イェン

    日本在住の中国人リサーチャー、中国をメインに海外消費者生活実態を発信。

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