内容
本レポートでは、インドのEV SUV市場におけるVinFast VF7の初期購入者および主要競合車種のオーナーを対象に、購買ジャーニー、購入意思決定の背景、所有後の体験、ブランドパーセプションを定性調査から考察する。対象車種はVinFast VF7に加え、Mahindra BE6、BYD Atto 3、Hyundai Creta Electricであり、急成長するインドEV SUVカテゴリーにおける消費者心理と競争構造を明らかにしている。
サマリ
インドのEV購入者は、単に価格や航続距離だけで車を選んでいるわけではなく、「先進テクノロジーへの期待」「サステナビリティ意識」「ブランド信頼」「アフターセールスへの安心感」「デザインによる自己表現」といった複数の要素を組み合わせて意思決定している。
調査では、EV購入者を「テック・アドベンチャラー」「エコ・プラグマティスト」「デザイン・ミニマリスト」「バランス型エバリュエーター」の4つのアーキタイプに分類している。各アーキタイプは、テック志向、実用性、デザイン感度、ブランド信頼への重視度が異なり、同じEVカテゴリー内でも意思決定ロジックに明確な違いが見られる。
VinFast VF7は、プレミアムなインテリア、デュアルモーター性能、豊富な機能装備、価格対スペックの高さにより、試乗段階では強い“wow”を生むモデルとして評価されている。一方で、ブランドの新規性、サービス網の少なさ、アフターセールスへの不安、アクセサリーや一部機能面での未整備が、購入検討者にとって大きなバリアとなっている。
特にVF7の購買ファネルでは、試乗体験が最も強いコンバージョン資産となっているものの、初期段階での認知不足や信頼形成の弱さにより、多くの消費者がその体験に到達する前に競合車へ流れてしまう構造が示されている。
競合比較では、Mahindra BE6はテック先進性と希少性、BYD Atto 3はグローバルEVブランドとしての信用性、Hyundai Creta EVは既存ブランドへの信頼とサービス安心感が強みとして評価されている。これに対しVinFast VF7は、製品自体の魅力では競合に対して優位性を持つ一方、信頼・サービス・ブランド定着性の面で課題を抱えている。
今後VinFastがインドEV市場で成長するためには、「目を引くEV」から「信頼できるプレミアムEV」へとポジショニングを進化させることが重要である。製品改善に加え、サービス網の拡充、ショールーム・納車体験の向上、オーナーコミュニティ形成、実オーナーの声を活用した信頼構築コミュニケーションが求められる。
調査概要
調査手法:デプスインタビュー
調査対象者:VinFast VF7および主要競合EV SUVの初期購入者・オーナー
調査対象車種:VinFast VF7、Mahindra BE6、BYD Atto 3、Hyundai Creta Electric
サンプルサイズ:5名
調査対象地域:インド・バンガロール
レポート詳細
調査開始時期:2026年5月
ページ数:27ページ
レポート価格:Free
対象国:インド
レポート言語:日本語・英語




