【ベトナム】「病気予防」から「免疫力」へ。変化するベトナム人の健康観
具体的なキーワードで 健康関連商品の売り上げも増加
COVID-19以降、ベトナム人の健康観に変化が見られるようになった。もともと健康意識は高かったが、従来の「病気をしない」といった漠然としたものから、「免疫力を高める」といった、より具体的なものに変化した。「免疫力」というキーワードが国内でブームになったことから、ハチミツや健康食品を販売しているスアン・グエン・グループは、COVID-19後、販売額が4~5倍に増加。ビナT&T輸出入サービス社も、免疫力を高める青果の需要が増えたことで、売上高がCOVID-19以前と比べ30%増となった。今後、国内に青果店2店舗をオープンする予定だ。
即効性を求め サプリメントも人気
健康に対して、即効性を重視するベトナム人は、サプリメントを好んで摂取する。健康食品や化粧品のOEMなどを行うシイレによると、2019年に健康食品市場で需要が高かった商品上位群は、すべてサプリメントだった。COVID-19後は、カルシウムやビタミンといった従来のサプリメントから、「スピルリナ」など免疫力向上に効果が高いサプリメントへ人気が移行した。今後もしばらくこの傾向が続くとみられる。
本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/ )とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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TNCアジアトレンドラボ
株式会社TNCが運営する、アジアのトレンドを研究・発信する情報機関。現地の生活者の暮らしや生活習慣に根ざしたトレンドからインサイトを見出し、企業のマーケティング活動の支援を行っています。
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インテージ
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- 2020/10/23
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