【ベトナム】注目されるベトナムのローカルフルーツを使った缶入りコンブチャ
パッションフルーツやマンゴーなど 14種類のフルーツフレーバーコンブチャ
健康志向の人を中心に、ベトナム産のフルーツなどを使ったコンブチャが注目を集めている。コンブチャとは、「紅茶キノコ」とも呼ばれる乳酸発酵ドリンクのことで、免疫力アップや美肌効果、疲労回復効果などがあるとされ、世界的に健康や美意識の高い人から支持されている。
ベトナムでも、以前からコンブチャを販売している店はあったが、欧米人を中心とした一部の人が購入しているだけで、ローカルの間では一般的ではなかった。しかし、近年の健康意識の高まりによって、オーガニックショップやカフェなどでも売られるようになり、ローカルの間でも注目されるようになってきた。
「STAR KOMBUCHA」は、ベトナムでコンブチャを普及させようと、2019年に販売を始めた会社で、ベトナム人の口に合うように、パッションフルーツやマンゴー、レモングラスなど、地元産のフルーツのフレーバーを使っているのが特徴だ。発売当初は10種類の味を展開していたが、現在では14種類に増えている。価格も1缶あたり30,000vnd(約143円)と、他のコンブチャに比べると手頃である。また、常温保存が可能な缶入りドリンクにすることで、一般的なスーパーやコンビニでも扱いやすくした。そのことも、普及を後押ししている。
健康のほか環境にも配慮 缶入りドリンクのイメージを覆す商品
ベトナムでは収入の増加や生活の変化により、健康や美容に対する意識が急速に高まってきている。特にCOVID-19の流行以降は、免疫力を上げる食べ物や飲み物に注目が集まっている。これまでのベトナムにおけるコンブチャは、輸入品か自家製のものが主流だったが、輸入品は価格が高く、味もベトナム人の好みには合わないものが多く、自家製のものは、安全性や品質に問題のあるものも多かった。
STAR KOMBUCHAは、ベトナム人の嗜好に合わせた味、市場に流通させやすいパッケージの商品を開発した。健康志向の高まりに合わせて、製造に必要な最低限の砂糖のみを使用し(ベトナムの缶入りドリンクは大量の砂糖が使われている)、これまでの不健康な缶入りドリンクののイメージを覆した。また、缶の素材はリサイクル率の高いアルミニウムを使用しており、環境にも配慮している。
本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/ )とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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TNCアジアトレンドラボ
株式会社TNCが運営する、アジアのトレンドを研究・発信する情報機関。現地の生活者の暮らしや生活習慣に根ざしたトレンドからインサイトを見出し、企業のマーケティング活動の支援を行っています。
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インテージ
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- 2021/08/24
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