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Last updatedcalendar_month2022/04/22<駐在員コラム>【インドネシア:地球の暮らし方】インドネシアのランドリー事情

高温多湿なインドネシアでは、子供も大人も1日に2回以上の着替えをすることが多い。朝夕のシャワーの後に加え、最近ではコロナウィルス感染拡大の影響を受け、帰宅後にすぐにシャワーを浴びて、着替えを行う人が増えた。コロナ禍の前であっても、ほぼ毎日洗濯する家庭が多い。 最近では抗菌効果のある衣料用洗剤、柔軟剤がハイパーマートで特設コーナーに山積みされているのを見かけることが多くなった。人々の衛生に関する意識の高まりにより、洗濯アイテムにおいても抗菌作用のある商品の人気が高まりつつあるのかもしれない。 いくつかの家庭を紹介しながら、インドネシアの洗濯事情を紹介していきたい。

洗濯は誰が行う

まず、洗濯は誰が行うかについてだが、経済的に余裕がある家庭でメイドがいる場合は、メイドが洗濯を行うことが多い。メイドがいても洗剤の銘柄は家族が自分で選ぶというケースが多いが、商品選びはメイドにお任せというケースもある。なかには、洗濯全般はメイドにお願いしても、ベビー・子供服だけは母親が自分で洗濯を行うなど、家庭によって様々である。
洗濯に使うアイテムは主に洗剤。洗剤の種類やタイプは家庭により異なるが、A・Bクラスでは液体タイプが多く使用されているのに対し、C・Dクラスでは粉末タイプが使用されるケースが多い。柔軟剤はA・Bクラスを中心に使用されている様子。
インドネシアの洗剤・柔軟剤は詰め替え用で販売されていることが多く、容器に入ったものを店頭でみかけることはほとんどない。詰め替え用のボトルは使用せずに、その詰め替え用のパッケージのまま使用する。これは衣料用だけでなく、台所用洗剤などにも当てはまる。私自身、着任した当時に容器入りの洗剤を求め、10軒以上の店舗をはしごしたが、結局本体は見つからなかった。計量はどうするのか?と同僚に聞くと、皆が口を揃えて「肌感覚」と言っており、特に細かい量までは気にしていない様子。容器入りを諦め、詰め替えのまま使用しているが、洗剤の減りが多い気がしてならない。この他に1回分毎に小分けになった個包装も販売されており、これは特にC・Dクラスに人気のようである。個包装なので安価で買えることに加え、1回分ごとに計量されているので、使いすぎることがなく経済的のようだ。その他に洗濯用洗剤として、バティック用の洗剤  や衣料用漂白剤なども販売されている。
※バティックとは、ろうけつ染めの布で作られたインドネシアの伝統衣服。主にビジネスシーンや冠婚葬祭の際に正装として着用される。

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SEC Aが使用する柔軟剤 出典:インテージ生活者データベース Consumer Life Panorama

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SECDが使用する個包装の洗剤 出典:インテージ生活者データベース Consumer Life Panorama

Consumer Life Panoramaとは

世界18カ国1,000名以上の生活者のビジュアルデータを蓄積した、ウェブサイト型データベース。住環境を閲覧できる3Dモデルや、各生活者の保有アイテムを撮影した2Dデータが多く搭載されており、文字や数字だけでは把握しづらい海外生活者の理解に役立つ。

本コラムで引用したようなビジュアルデータを用いて、
・海外生活者の属性別の違いを比較する
・カテゴリーの使用実態をリアルに把握する
・ターゲット生活者のライフスタイル全体を理解する
等、「現地に行かない」ホームビジット調査として活用が可能。

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洗濯シーン

次に洗濯シーンについて紹介したい。まず場所についてだが、部屋数が多い家では、洗濯する部屋は玄関・客間から離れた家の奥に配置されている。これはプライベートな空間なので、なるべくゲストの目に触れない場所で行うためだ。全自動もしくは二層式の洗濯機がある場合は、洗濯を行うための部屋・スペースがある。一方で、特にC・Dクラスなど洗濯機がなく、手洗いで洗濯を行っている場合、バスルームで洗濯を行うことが多い。左記のSEC Dの家庭の場合は、複数あるトイレのうち1つを洗濯部屋として使用している。洗濯に使用するのは、洗剤とバケツと手桶。ホースから出る水を使い、使い終わった水はトイレに流しながら洗濯を行っている。

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SEC A 2階の奥にある洗濯スペース。使用しているのは奥の全自動洗濯機 出典:インテージ生活者データベース Consumer Life Panorama

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SEC D 未使用のトイレを洗濯場所として使用している 出典:インテージ生活者データベース Consumer Life Panorama

洗濯の干し場

洗濯の干し場は家庭によって様々だ。特にAクラスは外から洗濯物が見えることに抵抗があり、室内で干すことが多い。居間や寝室などのスペースに干すのではなく、室内干しのための部屋・スペースが設けられており、ホームセンターなどでもスタンド型の室内用物干しが売られている。 C・Dクラスになると、人から洗濯物が見えることに対する抵抗はなくなり、玄関横のスペースや通りから見える場所などに干す。通りにカラフルな洗濯物が干しているシーンはインドネシアでよく見かけるシーンである。

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SEC A 室内干しスペース 出典:インテージ生活者データベース Consumer Life Panorama

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SEC D 通りから見える場所に干す 出典:インテージ生活者データベース Consumer Life Panorama

世界第4位の人口を抱え、GDP成長が続く東南アジア最大の経済大国・インドネシア。「インドネシア人の平均的な生活スタイルや価値観」をどれだけ解像度を高く捉えられているでしょうか。
インテージの海外生活者データ「Global Viewer」をはじめとする各種データをもとに、インドネシアの消費者の基本となる「平均」と、そこから見えてくる最新トレンドを整理して解説します。

インドネシア人の「平均」を知ろう! 気候と文化・ハラール・Z世代から読み解く生活者像
・ライフスタイルと住環境:SEC(社会経済クラス)による違い
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    執筆者プロフィール
    芝崎すみれ

    インテージインドネシア シニアリサーチマネージャー インテージグループで約8年の国内リサーチ担当後、日本からのアウトバウンドリサーチとしての海外調査や海外現地法人の事業を統括する部門で勤務。これまでに担当した国数は、20カ国以上。2020年に念願の駐在員デビューを果たす予定だったが、コロナウィルスの影響を受けて延期に。約1年間、日本からのリモート駐在員としてインドネシアの調査を担当し、21年5月にようやくインドネシアに着任したばかり。

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