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[Taiwan] Virtual Home Tour, Consumption of Travel to Japan Seminar Report - Needs of Taiwanese Consumers Seen from the Dual Perspective of Inbound Consumption and Local Lifestyle

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コロナ後、台湾から多くの訪日旅行客が日本を訪問しています。また、親日として知られている台湾では日本製品も人気があります。今回は、訪日消費に関する自主企画調査の結果とインテージがご提供する消費者データベース「Consumer Life Panorama(通称:CLP)」を用いて、また台湾現地リサーチ会社のDirectorにも見解をいただきながら、台湾マーケット攻略及び台湾旅行者のインバウンド消費獲得のための情報を一部ピックアップしてご紹介します。
※本記事は2023年2月15日に実施されたセミナーを再構成してお届けします。

2022年12月に、台湾人の訪日意欲と購買行動について、20~49歳の台湾在住の生活者668名にアンケート調査を行いました。


まずは、訪日意欲について、2023年海外旅行に行きたい国・地域について聴取したところ、日本が79.9%で、2位の韓国より15%高い結果となっていることから、訪日意欲の高さがうかがえます。


一方で、訪日経験がある人とない人それぞれに訪日意向について聴取した結果、リピーターである訪日経験者は87.3%という結果となりました。現在、訪日客の最も多くを占めている韓国人と比較してみても、台湾人のほうがリピーターの訪日意向が高くなっています。

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訪日の時期に関して、台湾は2つピークがあることが特徴です。ひとつは3月と4月の桜シーズンで、もうひとつは6月と7月の台湾現地の夏休み期間です。
リピーターが多い台湾観光客なので、観光名所よりも、食事・買い物、温泉など、より五感を楽しめる深い体験を求める傾向にあります。日本でやりたいことランキングを確認すると、「食べ物」「買い物」「温泉」の3つに対する興味が高いことがうかがえます。中でも男女共通で一位にランクインしたのが「食べ物」です。さらに詳細を見てみると、おいしくて価格もお手頃というイメージのある「ラーメン」が一位で、次は天ぷらと寿司です。

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台湾消費者は日本製品に関する知識が豊富なこともあってか、来日前に既に様々な方法で買いたいものの銘柄を決めている割合が約半数と高いです。そのため、日本の企業にとって、来日してから消費者囲い込みのための施策を打っても、もう遅いと言えるでしょう。いかにして来日前に台湾消費者の日常的な悩みを理解して、適切な囲い込み戦略を策定するかが重要となってくるかもしれません。

ホームツアーで解説する台湾生活者の健康意識

今回の自主企画調査では、医薬日用品部門では男女共通して「サプリ・健康食品」が買いたいものTOP3にランクインしました。それほど健康意識の高い台湾消費者ですが、自宅ではどのような行動をしているのでしょうか。セミナーでは、Consumer Life Panoramaに登録されている台北在住の2名の方を事例に説明しました。

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中国本土と同様に、台湾でも医食同源という漢方の考え方がかなり浸透していて、昔から薬膳料理を食べる習慣があります。近年では、サプリメントも摂取されています。台湾の人たちは30代でもサプリメントを飲みはじめている方が多く、しかも家族全員がそれぞれ違うサプリを飲んでいます。AさんもBさんも、家族の年齢層と性別に合わせてそれぞれ違う目的のサプリを買っています。子どもには背が伸びるためや栄養素の補充、自分には免疫力の向上や子どもを産んだあとのカルシウム補給を目的にサプリを摂取しています。そして旦那さんは仕事で目を使うので目にいい栄養素をサプリで補充するとのことです。


さらに、たいていの家庭は、家族全員のサプリをまとめて置くサプリコーナーがあります。Aさん宅もBさん宅もサプリコーナーがあり、共通点が主に2つあります。
ひとつは、キッチンに近いことです。Aさんの場合はリビングのキッチンに近い場所に、Bさんはキッチンの奥にあります。サプリメントに必要な飲用水を取りやすいからだそうです。もうひとつは、オープン棚やガラス張りの棚にして、サプリをだれでも見えるようなところに置くことです。そのようなコーナーにするのは、毎日飲む必要があるので、習慣化のために全員が一目で分かって取りやすいようにするという理由があるからです。

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Consumer Life Panoramaから見る台湾生活者の湿気対策

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台湾の生活者の悩みは、浴室などの風通しが悪く、水が溜まる場所が傷みやすいことや、窓際で窓開けると雨が入ってしまい、床が傷んでしまうことなどが挙げられます。高い湿度で、天井にカビが生えてしまうこともよくあるそうです。他にも木製あるいは竹製のお箸にカビが生えてしまうこともあります。

この悩みの対策のひとつは、除湿器を買うことです。AさんとBさんの持っている家電一覧を確認すると、2つの特徴があります。ひとつは日本ブランドの多さです。もうひとつは、この2世帯はそれぞれ除湿器を2台持っていることです。それは、この2台を違う場所において、必要に応じて移動させて、特定の場所の湿気をとるためだそうです。さらに、除湿器を移動しやすいようにキャスターがついているモデルもあります。

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また、キッチンの水回りの近くも、カビが生えやすい箇所です。Bさんの家には、キッチンのシンクの上に、乾燥機があります。台北では湿気が多いため、食器を洗った後、濡れた状態で自然乾燥させようと置いておくと菌が繁殖して不衛生とされているので、Bさんの家のように、乾燥機を使うことが多いです。
さらに、Bさんの家では、シンクのとなりに食洗器と食器乾燥機を持っています。食器洗いから乾燥までやってくれる食洗器は台湾では日本ほど普及していませんが、食器乾燥機なら、ほぼどの家にもあります。
食器乾燥機の使い方ですが、手洗いしたての濡れている食器を中に入れて、温風で乾かす仕組みになっています。モデルによっては紫外線で滅菌するようなものもあります。さらに、乾燥させた後そのまま食器棚として使う人もいます。次回料理を作る時に、これを開けてお皿を取り出せばいいからです。

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乾燥機と食洗器を両方持っているBさんの場合、食洗器の乾燥機能だけでは食器が完全に乾かない場合があるので、食洗器から出してもう一度乾燥機で乾かすそうです。台湾の生活者が食器の湿気に関してどの程度気にしているかお分かりいただけたでしょうか。

まとめ

台湾の生活者はほかの国と比べても訪日意欲が高いうえ、購買経験も豊富です。そのため、日本での観光は他国の観光客に比べてより深い体験を求めます。また、特徴的な購買行動として、サプリ・健康食品を買い求めるニーズが高い傾向があります。それは、国内でもサプリ摂取が習慣化されていることが一因として考えられます。


また、セミナーでは、台湾の高い湿度についても言及しました。特に台北は暑い天気も多いうえに、湿度も高いため、湿度対策が欠かせない日課となります。日本ブランドへの信頼度が高い台湾生活者のそのニーズを満たすような製品が提供できれば、台湾市場に入るひとつの方法として考えられる可能性があるかもしれません。

無料レポート公開

台湾以外、中国,,韓国,タイ の訪日旅行に関する自主企画調査の結果も公開しております。詳しくは以下のリンクをクリック


https://www.global-market-surfer.com/report/detail/179/

Consumer Life Panoramaとは

インテージが提供する、海外消費者の居住空間、デジタルライフ、モビリティライフを始めとする消費者のリアルな生活実態の理解を深めるためのウェブサイト型データベースです。


住環境、一日の生活の流れ、デジタルライフなどが閲覧でき、海外消費者の実際のリアルな行動を読み取ることで、様々なターゲットに合ったマーケティングや商品開発にいかしていただけます。
紹介動画:https://www.consumer-life-panorama.com/demo/guide?l=jp
デモサイト:http://consumer-life-panorama.com/demo/


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