【台湾】コロナ禍で加速したスポーツブーム/存在感を示すスポーツや健康を意識した企業活動!
コロナ禍を経て、運動する人が増加傾向
企業による運動促進のためのプロジェクトも登場
日本のスポーツ庁にあたる體育署が、2021年実施した台湾人の運動に関するアンケート調査によると「運動をする」と答えた人は81.6%、週に3回以上30分以上の汗を流す運動を習慣としている人は33.9%、どちらの統計も前年より増加傾向だ。長引くコロナウイルスの感染拡大により台湾人の健康意識が更に高まり、体を鍛えようとする人が増えている。
また、企業による運動促進の動きも注目されており、台湾で最もスポーツを愛する企業のひとつとして名も挙がる大手金融企業「富邦金控」は、2021年に「Run For Green」プロジェクトを立ち上げた。台北マラソンをはじめとする台湾の4大マラソン大会の唯一の金融企業によるスポンサーを務めており、大会では選手の走行距離40kmにつき1本の植樹をし、1年で7万3千本の植樹を計画。運動ブームとエコをうまく取り入れたプロジェクトが注目を集めている。
台湾人の健康意識は、食品企業の不正による食の安全を脅かす事件が多発していた2013年ごろから高まってきたと言われている。食の安全への意識が高まり、次いで世界的なパンデミックにより、自ら進んで免疫力を高められる運動への意識が更に高まったとされる。スポーツと健康、エコを企業運営に取り入れる企業には好感が集まっており、スポーツ推進は企業側のイメージアップにも繋がっているようだ。
本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/) とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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TNCアジアトレンドラボ
株式会社TNCが運営する、アジアのトレンドを研究・発信する情報機関。現地の生活者の暮らしや生活習慣に根ざしたトレンドからインサイトを見出し、企業のマーケティング活動の支援を行っています。
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インテージ
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- 2023/01/06
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