【中国ECトレンドウォッチャー】ALPS処理水の放出における越境ECの影響を調査
第一回:【中国ECトレンドウォッチャー】2023年中国「618商戦」!天猫TOP10旗艦店・日本ブランドを公開!
第二回:【中国ECトレンドウォッチャー】天猫国際における海外OTC医薬品の市場動向!
第三回:【中国ECトレンドウォッチャー】2023年上半期 中国ECの日本ブランドランキングを公開
第四回:【中国ECトレンドウォッチャー】ALPS処理水の放出における越境ECの影響を調査
本データは、中国ECデータ分析サービス「情報通」のデータにもとづき、中国主要ECモール「天猫(Tmall)」「淘宝(Taobao)」「京東(JD)」の2023年8月1日〜9月18日の販売金額を、株式会社Nintが独自に集計・レポートしたものです。
【対象データ】
データ期間:8月14日〜9月17日
データ範囲:美容(スキンケア・メイクアップ)、食品保健、海外OTC医薬品、ベビー・マタニティカテゴリ、トイレタリー(洗剤/ペーパー/衛生用品)
データ精度:速報値のため返品処理等を含む精度改善処理は未反映、弊社推計値
対象プラットフォーム:天猫/淘宝/京東
【分析データ】
① 市場全体(中国ブランド+海外ブランド+日本ブランド)の市場規模の2023年、2022年の前年同週比
② 日本ブランドのみの市場規模の2023年、2022年の前年同週比
③ 日本ブランド対市場全体の前年同週比の差分
一時的な、駆け込み需要が発生か?
8月24日以降、日本ブランドと市場全体の成長率の乖離は、8月24日以前に比べて拡大しています。特に、8月28日〜9月3日の週において、日本ブランドの規模は市場全体に比べて-5%となっており、9月4日〜11日の週には-18%となっています。
カテゴリ別に見ると、美容コスメ(スキンケア/ボディケア/メイクアップ)カテゴリにおいて、日本ブランドの販売金額の低下が顕著であり、8月24日以降、さらに低下しています。
またスキンケア/ボディケアに焦点を当てて分析すると、8月24日以降は他カテゴリと同様に低迷していますが、処理水の海洋放水のニュースが報道直後があった8月21-27日の週には、前年比114%、対市場全体でも+12%となっていることから、駆け込み需要などの要因が考えられます。
この分析に用いたデータについて
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執筆者プロフィール
株式会社Nint
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編集者プロフィール
株式会社インテージ
- 2023/11/01
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