【中国】化粧品市場で台頭する中国ブランド/ライブコマースやニーズに合ったコスメでZ世代を中心にヒット!
「blank me」や「珀莱雅」など
中国コスメブランドの市場規模が拡大
スキンケア部門で人気と売上げともにトップを誇るのは、20代から40代まで幅広い年齢層から支持を得ている「珀莱雅」。2003年に杭州で設立された、18年間にわたり肌の再生技術に注力してきたスキンケア専門ブランド。
シリーズの中で最も高価なエイジングケア用スキンケアクリーム(EC販売価格:100ml、289元、約6,000円)は、保湿力と浸透力に加え、ほうれい線や目尻のシワを目立たなくする効果があるとして特に人気が高い。
中国人の肌に合った国産ブランドを支持する傾向に SNSやライブコマースを契機にヒットしたブランドも
中国ブランドの人気が高まった理由の一つとして、品質の顕著な向上が挙げられる。海外ブランドの方が良質だと思い購入していた消費者も、意識が変化してきている。また、欧米人向けに配合された海外化粧品よりも、自分の肌に合った国産化粧品の方が良いと考えるようになり、なおかつ輸入品よりも安価ということも大きな要因となっている。
中国ブランドは、 Z世代をターゲットにしたオンラインでの製品の販売やプロモーションに力を入れている。「淘宝」や「京东」、「小红书」などの大手ECサイトでの口コミや、「抖音(中国版TikTok)」のライブコマースの拡大により、 2023年のオンライン市場での売上が4,000億元を突破した。
「皮可熊(PinkBear)」は、SNSで流行したピンクのビーバーキャラクター「赞萌露比(ZANMANG LOOPY)」とのコラボ商品がヒットしたブランド。実店舗販売に加えて、天猫や抖音でライブコマースを行い、オンラインで月間20万件以上の購入件数を達成している。設立間もないメーカーでも、キャラクターやアートとのコラボやライブコマースを通じた宣伝の相乗効果により、好奇心旺盛なZ世代や若者を中心にヒットに繋がる可能性を秘めている。
本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/) とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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執筆者プロフィール
TNCアジアトレンドラボ
株式会社TNCが運営する、アジアのトレンドを研究・発信する情報機関。現地の生活者の暮らしや生活習慣に根ざしたトレンドからインサイトを見出し、企業のマーケティング活動の支援を行っています。
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インテージ
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- 2024/04/12
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