【韓国】大人のスナックという新カテゴリーを生み出した、韓国大手食品メーカーのモクテカンが人気!
干したスケトウダラ「モクテ」の風味を再現
大人のスナックという新カテゴリを築いた
辛ラーメンでお馴染みの韓国大手食品メーカー「農心」が2023年6月に発売した「モクテカン/먹태깡」(60g/1,700ウォン)が、入手困難な幻のアイテムとなるほどの大ヒットを記録している。
モクテカンは、ビールのおつまみとして親しまれている干したスケトウダラ「モクテ」の風味を再現したスナックで、韓国で最も売れているスナックといわれている「セウカン」のシリーズ製品として市場に登場した。モクテ特有の風味や甘みはもちろん、食べる際に添えるマヨネーズと青唐辛子の味わいまで忠実に再現している。そのピリッとした味わいとカリカリの食感が、やめられない、とまらない中毒性をもたらしている。
発売以来、12週間で600万袋を超える売り上げを記録し、「ビールに合うおつまみ」として評価されている。これまで韓国にはなかった「大人のスナック」の新カテゴリーを築いた。
発売から5か月が経過した2023年11月現在も、その人気は衰えることなく、ライバル企業からの製品の登場も相次いでいる。2024年も大人のスナックは、さらに人気の拡大が見込まれる。
少子化を背景に大人向けスナックに注力
品薄状態でオンライン転売も横行する人気ぶり
2022年に公表された韓国の合計特殊出生率(1人の女性が一生の間で出産する子どもの数)は0.78と、OECD加盟国の中でも最下位だった。この様な少子化が進んでいく中で、食品業界は深刻な危機意識を抱き、これまで子どもをターゲットにしていた製品のマーケティング戦略を、大人向けにシフトさせる動きをみせている。
農心は国民に長年愛されてきたセウカンをベースに、「新しい大人用のスナック」として、「懐かしさと新しさを兼ね備えたスナック」を開発した。この斬新なコンセプトのスナックは、特に中高年層の購買意欲をかき立て、大ヒット商品となった。
品薄状態が続くことでプレミアム化し、さらにブームを加速させた。オンラインでの転売も横行していて、その価格は市販価格の3~5倍にも上る価格で売られている。
本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/) とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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TNCアジアトレンドラボ
株式会社TNCが運営する、アジアのトレンドを研究・発信する情報機関。現地の生活者の暮らしや生活習慣に根ざしたトレンドからインサイトを見出し、企業のマーケティング活動の支援を行っています。
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インテージ
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- 2024/02/20
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