【シンガポール】点数主義から個性を伸ばす教育へ/ AI時代に向けて変わる教育
ストリーミング制の廃止が決定多様化する教育
シンガポール教育省は1984年から小学3年生の知能が高い児童を選抜し、3年間GEP(Gifted Education Program)と呼ばれる英才教育プログラムを実施している。全体の約1%にあたる選抜された子どもたちは、特別プログラムを実施している小学校に転校し、英才教育を受け、名門中等学校へ進学する。最近では、GEP選抜をターゲットにした未就学児用の塾なども増加している。
また、小学生向けの新たな教育として注目を集めているのは、コーディング教室だ。教育省はコーディングプログラムを推奨しており、小学校の授業内でも段階的に開始した。一方で、従来の筆記試験による仕分けシステムは変更。2024年から4年間かけて段階的に、小学校卒業時点の点数で大学や就職の進路がほぼ確定する「ストリーミング制」を廃止することを決定した。今後中等学校では各教科ごとにG1、G2、G3という学力別プログラムを作成し、生徒は科目ごとの学力に応じてプログラムを組み合わせ、学ぶことができるようになる。
子どもの長所や個性を伸ばす教育へ早期教育にも変化が
本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/ )とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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TNCアジアトレンドラボ
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インテージ
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- 2020/02/17
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