【中国】企業コミュニケーションはKOLからKOCへ移行中
- 公開日:2020/03/05
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インフルエンサーより確実に口コミが広がるKOCに注目
2019年、企業がマーケティングや広告ツールにKOC(キー・オピニオン・コンシューマー、影響力のある一般消費者の意味)を使い始めた。これまではKOL(キー・オピニオン・リーダー)が使われていたが、フォロワーが多く高収入のインフルエンサーは「実際に一般人が使っている商品を買っていない」、「フォロワーが多すぎてどの層にアプローチできるのかわからない」、「広告的な投稿だということがすぐバレてしまう」などの課題があった。一方KOCは、フォロワー数は少ないが友人知人間で口コミを確実に広げることができる。また、写真も文章も下手だが真実味があり、広告だとわからないようなPRができ、謝礼などの費用が安いことが人気の理由となっている。マスからパーソナルコミュニケーションへ広告にも変化
雑誌、テレビの広告効果が期待できなくなった2017年ごろから、企業は広告にKOLを使い始めた。しかし中国の一般的なKOLはフォロワー数が500万〜1,000万人規模で、モデルやタレントよりもギャランティが高いことが普通だ。費用の高さとステルスマーケティングなどの問題が出てきたため、KOCが注目され始めた。KOLが不特定多数に商品を発信し、KOCが自分の友人や趣味の合うフォロワー層に詳しい感想などを伝えていく。企業は自社商品のフォロワーなどから、普段の投稿内容の質、友人たちとのやりとりを見てKOCを探している。
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TNCアジアトレンドラボ
株式会社TNCが運営する、アジアのトレンドを研究・発信する情報機関。現地の生活者の暮らしや生活習慣に根ざしたトレンドからインサイトを見出し、企業のマーケティング活動の支援を行っています。 http://tnc-trend.jp/
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