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【中国】アジアZ世代のゲーム課金事情:地域ごとに異なる利用実態

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年々市場規模を拡大しているモバイルゲーム市場について、インテージ チャイナの独自データを用いて、中国を日本、インド、インドネシアとタイを比較しながらZ世代のゲーム課金事情について紹介します。

中国のモバイルゲームのプレイ時間

中国のモバイルゲームのプレイ時間

データソース:2024年INTAGEアジア多国調查
定義:X世代:1965-1980年生、Y世代:1981-1995年生、Z世代:1996-2010年生

まずはプレイ時間ですが、中国のZ世代の1日あたりの平均プレイ時間が他の世代より長いことが明らかになりました。
X・Y世代と比較しても差が大きく、Z世代の40%以上が1日2時間以上モバイルゲームをプレイしており、さらにそのうちの15%以上は1日4時間以上を費やしていると回答しています。

一方で、X世代で4時間以上プレイする人の割合は約5%にとどまっており、スマートフォンやデジタル環境に慣れ親しんだ「デジタルネイティブ」であるZ世代が、より長時間モバイルゲームに接している傾向が見て取れます。

各国Z世代のモバイルゲームでの課金割合

各国Z世代のモバイルゲームでの課金割合

データソース:2024年INTAGEアジア多国調查

また、5カ国(中国・日本・インド・インドネシア・タイ)におけるZ世代のモバイルゲームでの課金率を比較したところ、中国のZ世代が最も積極的に課金を行っていることが明らかになりました。
さらに、課金者の割合が最も高いだけでなく、中国のZ世代の月間平均支出額は国内平均を22.5%上回っていることも分かっています。

この結果は、中国の若年層がモバイルゲーム市場において非常に重要な消費層であることを示しています。

モバイルゲーム内の課金項目

モバイルゲーム内の課金項目

次に、5カ国のZ世代のモバイルゲーム内の課金項目を比較すると、日本のZ世代は 「小道具」 への課金割合が最も高いのに対し、中国のZ世代は 「キャラクター外見装備」への課金が最も熱心であることが分かりました。
一方、インドのZ世代の傾向は、課金項目が最も多様で分散しており、特に「プレイ時間の延長」「キャラクター属性装備」「小道具」 への課金が目立っています。インドネシアとタイのZ世代は、「プレイ時間の延長」に課金する人は少なく、その代わりに「キャラクター属性装備」への課金が多い傾向が見られました。

モバイルゲ一ム内の課金理由

モバイルゲ一ム内の課金理由

また、課金する理由は、中国のZ世代は「自分のキャラクターをかっこよくしたい」、日本のZ世代は「ゲーム内の小道具が面白い」 、インド・インドネシア・タイのZ世代は「自分のキャラクターを強くしたい」となっています。

このようにゲーム内課金と言っても、国によってどこに何の目的でお金をかけるかは全然違うということが調査を通じて明らかになったのではないでしょうか。

当該記事はインテージ チャイナの記事を転載しています。


  • Intage Inc

    執筆者プロフィール
    インテージ チャイナ

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  • Intage Inc

    編集者プロフィール
    チュウ フォンタット

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