【ベトナム】デマが錯綜するなか、洗剤メーカーの「真実を語る」CMに注目が集まる
- 公開日:2020/05/28
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公開1ヶ月でFacebook上の再生回数は21万回
2020年4月にFacebook上で公開された、洗剤メーカー「Seventh Generation」のCMが話題になっている。長持ちする香りや目を引くパッケージといった通常用いられる宣伝文句に打ち消し線が引かれ、長持ちする香りじゃない理由は、100%天然素材由来だから、目を引くパッケージじゃない理由は、再利用プラスチック包装だからと、環境に配慮していることを強調している。COVID-19による外出自粛でインターネットの利用は増えており、大手通信会社Viettelは、追加料金なしで契約通信料上限を2倍にするといったサービスを行っている。その一方で、インターネット上では、感染者が死亡したといったデマも広がっており、情報疲弊の中で「真実を語る」というコンセプトのCMが好評を得た格好だ。公開からおよそ1カ月が経った4月30日時点で、21万回再生されている。
デマや不確定情報に疲弊真実を語るCMに好感
ベトナムでは、食材の見栄えをよくするため、食材を漂白剤で漂白し問題となることがよくあり、2013年にはココナッツ、2017年には大根などの農作物、2018年には牛の内臓で偽装が見つかり、たびたび騒ぎになっている。COVID-19でも、感染症による死者が出たというデマを吹聴したとして、禁固6か月の有罪判決を受けた男性がいる。そんな情報不安の中で、環境に配慮し、かつ真実を正々堂々と語っているCMが、生活に余裕のあるミドルアッパー層や、海外経験のある意識の高い生活者のニーズに合致し、好評を博しているといえよう。
本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/ )とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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TNCアジアトレンドラボ
株式会社TNCが運営する、アジアのトレンドを研究・発信する情報機関。現地の生活者の暮らしや生活習慣に根ざしたトレンドからインサイトを見出し、企業のマーケティング活動の支援を行っています。 http://tnc-trend.jp/
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