【中国】Labubuブーム背後の【情緒経済】
- 公開日:2026/01/21
- 更新日:2026/01/21
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若者たちに人気のキャラクター・Labubu。中国でのブームの背景にある消費行動について紹介します。

画像出典:https://huaban.com/pins/5964259197
(本資料の画像の出典はインターネットです)
Labubuは芸術家Kasing Lung が創作し、Pop Martが打ち出したTHE MONSTERS シリーズIPの人気キャラクターである。長い耳、ギザギザの歯、風変りで可愛いデザインは、従来の伝統的審美眼を打ち破り、若者の間で急速に人気を博している。
1.エッジIPから営業収入柱への躍進
データによると、Labubu所属のTHE MONSTERSシリーズIPは2022-2024年の間に驚異的な飛躍を実現した。Labubuの商業価値があることは収入の成長率からも示されている。

2.ハングリーマーケティングと僅少経済
Labubuに人気をもたらすマーケティング戦略として「物理限定」「心理限定」「時空限定」「ブランド限定」があります。

物理限定
新品の初回発売量を通常100-200個に限定し、【瞬時完売】のホットセール効果をもたらしている。

心理限定
限定品の当選確率は僅か1.39%(約1/72)。消費者のリピート購入欲が一層刺激される。

时(時)空限定*1
エリア専属費(例えばタイ限定)の打ち出し、またはポップアップストアでの独自発売を行う。
*1 中国のドール服メーカー「STT时空」が特定時期に発売する限定品

ブランド限定
Vans、Disney等のブランドとのコラボレーション版は、
よく公式発表で急遽告知する方式で数量限定発売を行う。
* 画像出典:https://huaban.com (本資料の画像の出典はインターネットです)
3.情緒消費*2:Z世代の社交貨幣(Social Currency) *3
ここからはLabubuが若者に人気な理由を分析する。
データによると、若者が消費する際に、実用性とコスパより、心理面の満足感と情緒価値をもたらす商品とサービスをより重視する。
*2 実用性だけでなく感情的な満足や癒しを重視する消費行動
*3 自分のイメージ向上や承認欲求を満たすために、自発的に共有・拡散する情報やコンテンツ


画像出典:https://huaban.com(本資料の画像の出典はインターネットです)
LabubuはZ世代の感情ニーズの痛点(ペインポイント)に命中している。その【風変りで可愛いデザイン】は叛逆と融合し、若者の【反内巻*4】態度を表す視覚シンボルになっている。神経科学の研究によると、ブラインドボックスの【不確定奨励】の仕組みはドーパミンの分泌を刺激し、ギャンブルのような快感を生む出すことが出来る。Labubuはこのような生理的仕組みを巧みに利用して、商品を【モーション媒体+社交貨幣】の複合体に置換え、Z世代の若者による身分認同と社会的帰属の二重ニーズを満たしている。
*4 中国の過剰生産抑制策
当該記事はインテージ チャイナの記事を転載しています。
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執筆者プロフィール
インテージ チャイナ
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編集者プロフィール
チュウ フォンタット
日本在住14年目マレーシア人リサーチャー。ASEAN各国の調査を多く担当しています。

