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【インドネシア】環境に配慮した「TOKO ZERO WASTE」が都市部を中心に増加

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ディスプレイや取り扱い商品も環境に配慮したTOKO ZERO WASTE 

「ゼロプラスチック」を推進・実践する店舗が都市部を中心に増加している。2019年にジャカルタにオープンしたThe Bulkstore & Co,は、木の棚にコーヒーや豆、スパイスやドライフルーツの入ったガラス瓶の並ぶ、環境にやさしい「TOKO ZERO WASTE」として注目を集めている。(TOKOはインドネシア語で「商店」で、TOKO ZERO WASTEは「ゴミを出さないお店」という意味である。)買い物客は容器やエコバッグを持参するか、店内で販売しているガラス瓶や芋の木であるキャッサバからできた燃やせる紙袋を利用する。
店内商品のラインナップもナチュラルなものを取り揃え、オーガニック・スクラブソルトのようなコスメからインドコンブチャやチアシードといったスーパーフードに至るまで、環境への配慮を徹底している。同店以外にも、オンラインショップでもTOKO ZERO WASTEは増加しており、シリコン生理用カップや布ナプキン等、オンラインならではの商品も人気である。

海洋プラスチックゴミを削減する政策によって都市部の若者を中心に環境意識が高まる

2019年現在、インドネシアはプラスチックゴミの海洋排出量が世界で2番目に多い国である。地域ごとに回収されたゴミを適切に処分するインフラが整っておらず、最終処分場に廃棄される流れになっているが、この最終処分場も容量の限界を2021年頃に迎えると推測されている。政府は、こうした状況を重く受け止め、2025年までに海洋プラスチックゴミを70%削減する政策を掲げ、レジ袋の有料化や海藻由来の包装資源の推進をよびかけている。都市部の若者を中心に、意識は高まりつつあり、ZERO WASTEを掲げるコミュニティや店舗の増加にもつながっている。

本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/ )とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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