【シンガポール】SASUKEやストリートスポーツを楽しむ屋内型アクティビティが増加
体を動かす屋内型アクティビティが若者に人気だ。日本のテレビ番組「SASUKE」は、世界各地でローカルバージョンが製作され、シンガポールでも視聴率が高かったが、その影響か、ここ数年ショッピングモールの催事スペースに、SASUKE型のアクティビティが設置されることが増えた。週末には、挑戦する若者の姿が常時見られるほどだ。
また、2016年オープンのオーストラリア系トランポリンパーク「BOUNCEinc」にもSASUKE型のコースが導入された。そのほか、2018年にオープンした各種ストリートスポーツが楽しめるフィンランド系の「SuperPark」、照明や音楽でクラブのような演出をしたボウリング、ダーツ、ビリヤードとバーの複合施設「K Bowling Club」など、さまざまな種類の屋内常設型アクティビティ施設が国内に誕生している。各施設とも曜日や時間帯によって価格が異なるが、25ドル〜35ドル程度で遊ぶことができる。
シンガポールでは長年が学習教科中心の授業であった。近年政府が教育改革に乗り出しているものの、体育の実技は未だ簡易なものである傾向が強い。また、国民の80%が団地型の公団住宅で暮らし、夜遅くまで塾に通う子ども時代を過ごすことが多かったため、体を動かす機会が少なかった人が多い。屋内型アクティビティ施設の増加は、健康意識の高まりと同時に、学生時代の反動である可能性が高いことが推察される。また、若い男性は、徴兵制度で体を動かすことを覚えたり、ジムの増加で筋肉をつけたりする人が増えているため、SASUKE型のアクティビティで自分の実力を試してみたいという欲求があることも考えられる。
本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/ )とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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TNCアジアトレンドラボ
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- 2020/05/20
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