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【中国】茶飲店併設のベーカリーで生まれた手も口も汚れるパン「脏脏包」が人気

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三大人気茶飲店が店舗にベーカリーを併設売り出したパンが大人気に

チーズティー、フルーツティー、黒糖ミルクなどを販売する「茶飲店」は2017年頃から急増し、2019年現在も人気店が多く登場している。そんな中、2018年頃から上海市内の三大行列茶飲店「喜茶」、「奈雪の茶」、「楽楽茶」が店舗内にベーカリーを併設した。もともと人気だった「臟茶(脏脏茶)(きたないミルクティーの意味)」のパン版「脏脏包(きたないパン)」を売り出し、社会現象となるほどの人気となった。外側にチョコレートパウダーやココアパウダーが振りかけてあり、見た目が汚く、食べると手や口の周りが汚れるのが名前の由来。ふわふわの食感で甘いことが特徴だ。値段は20元(約315円)前後。茶飲店だけでなく、ケンタッキーなどの外資チェーンもこのパンを使った限定サンドを販売した。

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童心に返る、ストレス解消、「脏脏包」が人気の理由はさまざま

流行の背景にははっきりしたものはない。「食べるときに手や口が汚れるので童心に戻れる」、「ストレス解消になる」、「一周回ったSNS映えフード(きれいでもかわいくもないところが新鮮)」、「上海で台頭しつつある欧米系本格ベーカリーにはない、甘くてやわらかいパンが中国人の口にあった」など、ネット上で心理学の教授、経済評論家などがさまざまな意見を述べている。
茶飲店にベーカリーが併設されるようになった理由は、カフェの発想と同じとみられる。上海では、タピオカミルクティー、チーズティーなどがコーヒーのように、生活に深く浸透している一方で、カフェのようにパンなどの軽食を食べられる茶飲店は2018年より前はほとんどなかった。ベーカリー併設の茶飲店が今後も流行するかは未知数だ。

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本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/ )とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。


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