【ベトナム:地球の暮らし方】Ajimiでの試食活動から覗くベトナムの味覚特徴
- 公開日:2022/05/23
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梅系商品の試食結果
日本では古くから梅干し、梅酒など梅を使った食品が人々に愛されている。実は、ベトナム北部では干し梅を食べる習慣もある。ただ、日本の酸っぱさを強調する梅干しと違って、甘さで酸っぱさをより中和させて甘酸っぱい味が特徴だ。


Ajimiで出品した梅系商品(左から:アイファクトリー梅ぼしのシート、ノーベル男梅シート、サンガリア梅ソーダ、筆者撮影)
試食前に、購買意欲を聞いた結果、どれもほぼ同じレベルだった。選択理由に関して尋ねたところ、どれも「パッケージ」「成分、原材料」「味の紹介」を選択理由に挙げる割合が高い。

梅系商品の試食前の購買意欲と理由(Ajimiでの試食データを筆者より整理)
その後、上記商品を選んだ消費者に、実際に商品を試食して、味と試食後の購買意欲も聞いた。その結果、「濃厚な梅干しの味」を強調するノーベルの男梅シートよりも、「甘酸っぱい新食感」を強調するアイファクトリーの梅ぼしのシートのほうが、「とてもおいしい」「おいしい」を選んだ割合が高い。また、同じく蜂蜜入りのサンガリアの梅ソーダも高く評価されている。その試食結果に影響されて、3商品の購買意欲にも差が出た。

梅系商品の試食後の味覚評価と購買意欲(Ajimiでの試食データを筆者より整理)
最後に、試食した商品の評価について、ポジティブとネガティブの2つの面から意見を聞いた。取得したテキストデータに対して、テキストマイニングを行い、キーワードを出現頻度で整理した。(日本語のテキストはベトナム語の原文を機械翻訳したもの)



↑サンガリア梅ソーダへの評価(Ajimiでの試食データを筆者より整理)
その結果、試食後の購買意欲が高いアイファクトリーとサンガリアの商品へのポジ評価のうち、「甘い」というキーワードが共通として出現頻度が高い。一方で、ノーベルの味の特徴があるものなので、人の好みによって、ポジティブな評価とネガティブな評価がかなり分かれている。同じ「酸っぱい、塩辛い/しょっぱい」でも、それが原因で好きな人もいれば、好きでない人もいる。最初でもご紹介したように、北ベトナムには甘みがメインの干し梅といった伝統的な食べ物がある。酸味が強い日本の梅干しとかなり異なるため、日本の梅干しに慣れていない人が多い可能性が考えられる。甘酒商品の試食結果
梅系商品の試食結果から、ある程度、ベトナム人は「酸っぱい」「塩辛い/しょっぱい」よりも「甘い」味が好きだということがうかがえるのだろう。ただ、それが甘いものであれば、どれも受け入れやすいという意味ではない。この結論については、甘酒商品の試食結果を使って説明をしたい。 ベトナムでは、お米を発酵させた発酵食品「コムルウ」というものがあるが、これは日本の甘酒みたいに、飲用するものではないので、日本の甘酒はベトナム人にとって新規性がある。今回、「Ajimi」で甘酒商品も何種類か出品してみた。ここでは、ナショナルブランドの森永甘酒と地方メーカの福光屋シルキー糀甘酒をピックアップしてご紹介したい。
Ajimiで出品した甘酒商品(左から:森永甘酒、福光屋シルキー糀甘酒、筆者撮影)

甘酒商品の試食前の購買意欲と理由(Ajimiでの試食データを筆者より整理)

甘酒商品の試食後の味覚評価と購買意欲(Ajimiでの試食データを筆者より整理)


福光屋シルキー糀甘酒への評価(Ajimiでの試食データを筆者より整理)
【Ajimiとは】
Ajimiは日本商品テストマーケティング専門店舗です。4月15日よりホーチミン市のAeon Mall Binh Tanにて、日本企業の商品の試飲・試食の体験型スペースを3か月間テストオープンしております。その場でベトナム生活者の意識・行動データを取得することが可能です。実施場所:Aeon Mall Binh Tan (ホーチミン市Binh Tan区) 2階 (表示階は1F)
期間:2022年4月15日~6月26日
出品カテゴリ:主に食品・飲料・健康食品・嗜好品(一部ビューティアイテム)
費用:出品料無料(輸送費用等実費ご負担いただきます)
申し込み方法等の詳細につきましては、こちらのファイルをご参照くださいPDFファイル

Ajimi店舗の写真(筆者より)
【Consumer Life Panoramaとは】
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執筆者プロフィール
ヤン イェン
日本在住の中国人リサーチャー、中国をメインに海外消費者生活実態を発信。ベトナムでコーヒーを注文するときに、かならず「No sugar」を伝えることを心掛けている。
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編集者プロフィール
辰田 悠輔(たつだ ゆうすけ)
Global Market Surferのサイトづくりを担当。