【インド】インド原産のスーパーフード「キビ」を使用したスナックが健康志向の人の間で人気
キビを原料に使用したスナックブランド「MUNCH FIT」が健康意識の高い層に人気
ニューデリーにあるマグナムフードアンドスナックが2022年初頭、キビベースのスナックブランド「MUNCH FIT 」を発売し、インド人の間で人気を集めている。「MUNCH FIT」はスーパーフードとして注目されているキビのみで作られており、タンパク質や食物繊維、カルシウムなどの高い栄養価がある。また、キビをボール状にしたものやスティック状にしたものなど6種類の商品が展開されており、味もトマトやガーリックなど様々で100gあたり、INR90(150円弱)で販売されている。通常のポテトチップが100gあたり、INR50(80円)であるため、富裕層や健康志向の高い人が主な購買層となっている。これらの製品の特徴はすべて添加物や防腐剤を使用していない天然成分で製造されており、完全グルテンフリーとなっている。スナックとして楽しめるカリカリとした食感になり、栄養素も高く、すべての年齢層に受け入れられる製品となり、ティータイムやパーティー、間食などで健康を意識できる製品となっている。
高級スーパーやビーガンカフェなどでキビ関連の商品やメニューが増加傾向
キビは栄養価が高く、血糖値を下げるなどの効果もあり、コロナ禍で健康意識が高まっていることを受け、健康志向やダイエットに気を使う人々から注目を集めている。また、インドの郷土料理では様々な種類の穀物の粉や粒も料理に取り入れられており、現在では富裕層や外国人も通う高級スーパーにインド製のソルガムきび粉が販売され、ビーガンカフェではソルガムきび粉を使ったメニューも増えている。インドは世界最大のキビ生産国であるが、低収入や消費者ニーズの変化により栽培地域の減少が見られていた。そこでインド政府は農家への財政支援や栽培技術支援などを通して対策をしている他、農家と企業を結びつける企業も登場している。さらに、農村部の女性たちを雇用するといった女性の社会進出の方法の一つとしても利用されており、国内全体でキビに対する意識改革が進んでいる。
本記事はTNCライフスタイル・リサーチャー(http://lifestyle.tenace.co.jp/ ) とインテージのグローバル・リサーチャーの共同執筆記事です。
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執筆者プロフィール
TNCアジアトレンドラボ
株式会社TNCが運営する、アジアのトレンドを研究・発信する情報機関。現地の生活者の暮らしや生活習慣に根ざしたトレンドからインサイトを見出し、企業のマーケティング活動の支援を行っています。
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インテージ
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- 2022/07/08
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