お菓子の選び方は国でどう違う?-日本・韓国・アメリカの生活者を読み解く-
- 公開日:2026/03/13
- 更新日:2026/03/13
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私たちの暮らしの中で、お菓子が果たす役割は文化や食習慣によって異なります。小腹を満たすもの、気分転換の手段、家族で囲む時間の象徴、自分への小さなご褒美など、生活者の価値観や文化的背景によって位置づけは多様です。
本記事では、インテージが保有する海外生活者データ Global Viewer(2025年実施) をもとに、アメリカ・日本・韓国それぞれの生活者が“お菓子”にどのような意味を見いだしているのかを、①購入時の重視点 → ②実購買 → ③健康意識の順に読み解きます。
1.各国で菓子購入時に重視されることとは
まず、過去1か月に菓子を購入した人の「購入時重視点」を見ていきます。
日本では、「味・風味が良い」は47%と最も高く、「普通のスーパーで買える」は43%、「低価格」は41%と続きます。
日常的に購入しやすいことや手頃な価格であることも重視されており、菓子が日常生活の中で気軽に購入される存在であることがうかがえます。
韓国では、「味・風味が良い」は52%、「低価格」は34%と高く、「普通のスーパー で買える」は23%と日本より低めです。
一方、「低カロリー」は18%、「オーガニック」は10%となっており、価格や味に加えて健康配慮項目にも一定の関心が向けられています。
おいしさや価格に加え、健康への配慮も商品選択の基準の一つになっていると考えられます。
アメリカでは突出項目は少ないものの、「高品質」は28%、「新鮮」は21%、「ブランド」は19%、「天然素材」は17%と、商品特性に関わる項目が相対的に高くなっています。
価格や購入場所よりも、品質や素材、ブランドといった商品そのものの特性が菓子選びの判断材料になっている様子が見られます。

図1:日本・韓国・アメリカ 過去1か月菓子購入者における菓子・ジャムカテゴリーの購入時重視点(複数選択)
ベース:各国18~64歳男女 いずれかのお菓子カテゴリー購入者
出典:インテージGlobal Viewer(2025年)
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2.どんなジャンルの菓子が特徴的に購入されているか
次に、過去1か月で購入された菓子カテゴリーを確認します。
日本では「アイスクリーム」の購入は73%と3カ国の中で最も高く、「せんべい・米菓子」も52%と米国・韓国を大きく上回ります。
「ポテトチップス」「チョコレート」も高水準で、複数の定番カテゴリーが広く購入されています。洋菓子と和菓子の両方が日常的な間食として定着している点が日本の特徴です。
韓国では、「クッキー」「ポテトチップス」「チョコレート」「アイスクリーム」はいずれも50%前後で分布しています。特定のカテゴリーが突出する傾向は見られず、複数のカテゴリーが比較的均等に購入されています。菓子カテゴリーの選択が比較的分散している点が特徴です。
アメリカでは、「クッキー」「ポテトチップス」「アイスクリーム」はいずれも60%を超え、「チョコレート」も58%と高水準です。さらに「キャンディ・グミ」「ジェリー(ゼリー)」「チューイングガム」も他国より高くなっています。
食後のデザートだけではなく、日中の間食など複数のシーンで菓子が利用されている様子がうかがえます。

図2:日本・韓国・アメリカ 過去1か月に購入した菓子カテゴリー(複数選択)
ベース:各国18~64歳男女 いずれかのお菓子カテゴリー購入者
出典:インテージGlobal Viewer(2025年 )
3.食生活で気をつけていることから見る菓子
最後に、日々の食生活で気をつけていることを確認します。
日本では、「なるべくカロリー控え目のものを選ぶ」は24%と比較的高い一方で、「砂糖が追加された食べ物をなるべく避ける」は12%、「人工添加物が入っている食べ物をなるべく避ける」は18%にとどまります。
お菓子については成分を厳密に管理するというよりも、“おいしく、ほどほどに楽しむ”というスタンスで向き合っている様子が見えます。
韓国では、「炭水化物の摂取を減らす」「砂糖が追加された食べ物をなるべく避ける」「人工添加物が入っている食べ物をなるべく避ける」はいずれも30%弱となっています。
「保存料が使われている食べ物をなるべく避ける」も18%と、成分管理に関する項目が幅広く高い割合を示しています。
食品の成分を意識して食生活を管理する傾向が比較的強いことがうかがえます。
アメリカでは、「砂糖が追加された食べ物をなるべく避ける」は23%、「人工添加物が入っている食べ物をなるべく避ける」は21%、「保存料が使われている食べ物をなるべく避ける」は16%と、砂糖や添加物、保存料などを意識して避ける健康意識が一定数見られます。購入時に見られた品質・素材への関心とあわせて考えると、こうした健康志向が食品選びの基準の一つになっている と考えられます。

図3:日本・韓国・アメリカ 過去1か月菓子購入者における食生活において気を付けていること
(複数選択)
ベース:各国18~64歳男女 いずれかのお菓子カテゴリー購入者
出典:インテージGlobal Viewer(2025年)
4.おわりに
本記事の分析から、日本は「日常の間食として気軽に楽しむ」、韓国は「おいしさと健康のバランスを意識する」、アメリカは「素材や品質といった商品特性を重視する」といった違いが見えてきました。
同じお菓子カテゴリーであっても
・なぜ、その国でそのお菓子が選ばれるのか
・どんな気分やシーンと結びついているのか
・その背景にどのような生活文化があるのか
といった視点で見ることで、各国の生活者の価値観がより立体的に見えてきます。
お菓子は単なる嗜好品としてだけではなく、生活者の暮らしや価値観を反映する存在でもあります。
本記事が、各国の生活者がお菓子とどのように向き合っているのかを知る一助となれば幸いです。
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執筆者プロフィール
加々美 優妃
2017年より現職。日用食品・飲料・雑貨メーカー様向けに、マーケティング活動の支援・サポートに従事。東京出身。趣味は野球観戦と写真撮影。好きなお菓子はチョコレートと米菓。最近はチョコレートの価格高騰に少し悩んでいます。
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編集者プロフィール
高浜 理沙
日系のFMCGメーカー(化粧品、ベビー用品、食品・飲料等)のアジア・欧米でのマーケティング・リサーチ支援に従事したのち、2019年より現職にて、日系企業の海外マーケティング・リサーチのためのソリューション開発や、セミナー等の対外発信を行う。
子どもが生まれてからは、家族と自身の心身の健康をいかに保つかが最大の関心事で、様々なグッズ・サービスを試している。


