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Last updatedcalendar_month2026/06/03インド人の平均とは?人口構成・家族観・食生活・Z世代トレンドを徹底解説

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1.はじめに

14億人を超える人口を抱え、急速な経済成長を続けるインド。巨大市場として注目を集める一方で、その生活者像は日本とは大きく異なります。人口構成や家族観、食文化、働き方、デジタル利用、健康意識、Z世代の価値観まで、多様性と変化のスピードを理解することが、インド市場攻略の第一歩です。本記事では、インテージが保有する海外生活者データ「Global Viewer」「Consumer Life Panorama」や調査レポートをもとに、マーケターが押さえるべきインド生活者の基礎知識を整理して解説します。

2.統計データからインドの「平均」を把握:若年層の人口数と早いライフステージ

インド市場を理解するうえで重要なのが、若年層が厚い人口構成と、結婚・出産までのライフステージの早さです。インドでは10代〜20代が人口の中心で、40代までの人口が全体の約80%を占めています。日本が中高年層中心の人口構成であるのに対し、インドは若年層主体の市場である点が大きな特徴です。

性年代別人口・人口構成比(10歳刻み)_インド

また、ライフイベントの進行も早く、合計特殊出生率は2.03人と日本(1.3人)を上回り、初婚年齢については男性26.1歳、女性21.3歳と比較的低水準です。20代女性の既婚率は8割超、30代では男女ともに9割以上が既婚となり、女性の平均出産年齢も27.5歳と低い水準にあります。こうした背景から、インドでは教育、住宅、家電、育児関連などの市場が若い世代を中心に早期から形成されやすく、マーケティング戦略を考えるうえで重要な前提となっています。

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3.インドの世帯構成:平均世帯人数・同居家族が多い

インドの平均世帯人数は4.38人と、日本の2.33人を大きく上回っており、家族単位で生活する文化が色濃く残っています。特に、2世代以上の同居家族が51.3%と半数を超え、3世代同居も30.2%で一般的であるなど、拡大家族(Extended Family)を前提とした暮らしが特徴です。
インドでは、祖父母・親・子どもが同居し、場合によっては叔父叔母まで含めた大家族で生活するケースも少なくありません。家事や育児、収入管理、意思決定を家族内で分担する傾向があり、消費行動においても「個人」より「家族全体」の視点が重視されやすい点が特徴です。
その一方で、都市化や住環境の変化を背景に、都市部では核家族(Nuclear Family)化も進んでいます。夫婦と子どもを中心とした世帯では、消費やライフスタイルの自由度が高まる一方で、育児支援や家事サポートを親族や外部サービスに頼るケースも増えています。

平均世帯人数_14ヵ国

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4.インドの労働力率:男性は高く、女性は低い

インドの男性労働力率は77.5%と日本の71.5%を上回っており、多くの男性が就業しています。
しかしその一方で、女性労働力率は24.0%にとどまり、日本の53.5%を大きく下回ります。女性管理職比率は12.6%と低く、対象17カ国の中でも最も低い水準です。こうした男女差は、家族観や社会的役割分担、教育・就業機会の格差などが背景にあると考えられ、消費行動や意思決定にも影響を与えています。

女性管理職比率_17ヵ国

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5.インドの多様性:宗教・言語・地域差を前提に市場を見る

インドは、民族・言語・宗教が複雑に入り交じる、世界有数の多様性国家です。人口の多くをインド・アーリア系(72%)とドラヴィダ系(25%)が占める一方、国内には2000以上の民族・社会集団が存在し、その一部は「指定部族(Scheduled Tribes)」として公的に認定されています。
言語の多様性も非常に高く、ヒンディ語話者が約4割で最多で、ベンガル語、テルグ語をはじめ22の公用語が存在します。日常的に使われる言語は120以上、方言や地域言語まで含めると1,300以上にのぼるとされ、地域ごとに文化やコミュニケーション環境が大きく異なる点が特徴です。
宗教ではヒンドゥー教徒が79.8%を占めますが、イスラム教、キリスト教、シク教なども共存しています。宗教は生活習慣や価値観に強く影響しており、特に食文化への影響は大きく、ベジタリアンが多い一面もありながら、地域や宗教によっては肉食文化も根付いています(詳細は次項に記載)。

言語別人口構成比_インド

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6.インドの食:家庭料理・食文化・外食・デリバリー

(1)インドの食生活・料理の特徴:鮮度重視、宗教観、家庭料理、スパイス文化

インドの食生活を理解するうえで重要なキーワードは、「鮮度」「宗教」「家庭料理」「スパイス」です。
インドでは、新鮮な食材を重視する意識が非常に強く、野菜や果物はナイトバザールやリヤカー販売で日々こまめに購入する生活スタイルが一般的です。作り置きを避け、主食であるチャパティも焼き立てを食べる文化が根付いているため、外食よりも家庭料理への信頼が高い傾向があります。
また、インド料理は宗教や地域による違いが大きい点も特徴です。ヒンドゥー教の影響からベジタリアンが多い反面、地域や宗教によっては鶏肉、山羊肉、魚なども日常的に食べられています。牛肉や豚肉を避ける習慣も広く見られ、食文化は宗教観と深く結びついています。
家庭料理では、豆を使ったダール(豆カレー)や野菜料理などが日常的に食卓に並び、主食はチャパティや米です。調理では、玉ねぎ・トマト・スパイスを炒めた「グレイビー」が味のベースとなり、体調や季節に応じてスパイスを使い分ける文化もあります。家庭には多くのスパイスが常備されており、日々の食生活を支える重要な要素となっています。

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(2)フードサービス市場はオンラインデリバリーと都市部で成長

インドのフードサービス市場は、都市化や核家族化、共働き世帯の増加などを背景に急成長しています。特にオンラインデリバリーの普及が進んでおり、SwiggyとZomatoが市場で高い存在感を示しています。
また、都市部を中心に外食利用も活発で、週3〜4回の頻度で利用する生活者も多く見られます。こうした変化により、インドでは「家庭料理中心」の文化を維持しながらも、利便性や多様な食体験を求める消費行動が広がっています。

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(3)RTE食品・外食・デリバリー:食事シーンごとの使い分け

インドでは、外食やフードデリバリーは単なる食事手段ではなく、家族や友人と時間を共有する「体験型消費」として捉えられる傾向があります。食事にはコミュニケーションや気分転換の役割も強く、「特別感」や「共有体験」が重視されやすい点が特徴です。
RTE(Ready-to-Eat:すぐに食べることができる)食品は、外食やデリバリーとは異なる役割を担っています。主な利用シーンは、「ひとりで食事をするとき」「調理時間が取れないとき」「手軽にすぐ食べたいとき」など、効率性や時短ニーズへの対応です。家庭料理を基本とする食文化の中で、RTE食品は主食の代替というより、忙しい日常を補完する存在として利用されています。
また、インドでは鮮度を重視し、作り置きを好まない文化が根強いため、RTE食品にも単なる利便性以上の価値が求められます。具体的には、家庭料理に近い味わいや品質への安心感、そして「手軽でもきちんと食事をしている」と感じられる満足感が重要視される傾向があります。

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7.インドの住宅環境関連:キッチン・バスルームから見る生活者インサイト

(1)キッチンスパイス・浄水器・換気設備が生活の中心

インドのキッチンは、単なる調理空間ではなく、家庭料理を日常的に行うための“生活インフラ”として発達しています。家庭での調理文化が根強いため、キッチン設備やレイアウトにも実用性重視の特徴が色濃く表れています。
象徴的なのが、スパイスを中心とした調理スタイルです。インドの家庭では数十種類のスパイスを常備し、料理や体調、季節に応じて使い分けています。使用頻度の高いスパイスは「マサラケース」にまとめて収納され、すぐ取り出せるよう工夫されており、収納設計や作業動線にも影響を与えています。
また、インドのキッチンで欠かせないのが浄水設備です。水道水をそのまま飲用できない地域も多いため、RO(逆浸透)浄水器を設置する家庭が一般的で、飲料用だけでなく調理用の水にも安全性が求められています。浄水器がキッチンの標準設備として定着している点は、日本との大きな違いといえます。
さらに、換気設備の重要性も高く、スパイスや油を使った加熱調理による煙や匂いに対応するため、チムニー(煙突)や換気扇が重視されています。新築時に設置されていなくても後付けされるケースが多く、快適性や衛生面を支える重要な設備となっています。

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写真:キッチンに置かれたRO浄水器 
出典:インテージConsumer Life Panorama

Consumer Life Panoramaとは

世界18カ国1,000名以上の生活者のビジュアルデータを蓄積した、ウェブサイト型データベース。住環境を閲覧できる3Dモデルや、各生活者の保有アイテムを撮影した2Dデータが多く搭載されており、文字や数字だけでは把握しづらい海外生活者の理解に役立つ。

本コラムで引用したようなビジュアルデータを用いて、
・海外生活者の属性別の違いを比較する
・カテゴリーの使用実態をリアルに把握する
・ターゲット生活者のライフスタイル全体を理解する
等、「現地に行かない」ホームビジット調査として活用が可能。

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(2)バスルーム事情:日本とインドの大きな違い

インドのバスルームは、日本のような“くつろぎ空間”というより、衛生・効率・メンテナンス性を重視した実用的な水回り空間として設計されている点が特徴です。
入浴習慣としては、朝にシャワーを浴びるスタイルが一般的です。これは衛生管理だけでなく、暑い気候や生活リズムとも関係しており、「1日の始まりに身体を清潔にする」という意味合いが強くなっています。そのため、日本のように夜に湯船に浸かってリラックスする文化は一般的ではありません。
設備面ではバスタブを設置しない家庭が多く、シャワーや「バケツ浴」が主流です。バケツと手桶を使って身体に水をかける入浴方法は、水の使用量を調整しやすく、水事情や住環境に適応した合理的なスタイルといえます。
また、日本との大きな違いとして、シャワー・トイレ・洗面が同じ空間にまとまった「ウェットルーム」構造が一般的です。床全体が濡れる前提で設計されているため、シャワーブースの仕切りや段差が少なく、掃除やメンテナンスのしやすさも重視されています。

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写真:アパートのバスルーム
出典:インテージConsumer Life Panorama

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8.医療・インターネット環境

(1) 医療供給体制は日本と比べて限定的

インドでは、人口1,000人あたりの医師数が0.7人、病床数が1.6床にとどまっており、日本と比べると医療供給体制は限定的です。都市部と地方部で医療アクセスの格差も大きく、公的医療だけではなく民間医療やセルフケアへの依存度が高い点が特徴といえます。

人口1000人あたりの医師数_17カ国

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(2)インターネット利用率は伸びしろがある

インドのインターネット利用率は46.3%と、日本の86.2%と比べるとまだ低い水準にあります。ですが、人口規模の大きさやスマートフォン普及の拡大を背景に、今後さらに利用者が増加する余地が大きい成長市場といえます。

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9.Z世代:価値観・家族との絆・デジタルネイティブ

(1)インドZ世代は巨大な消費者層

インドのZ世代は約3億7,700万人と国内最大規模の世代であり、国内消費の約43%を担う存在として注目されています。デジタルネイティブ世代であることから、SNSやオンラインコンテンツの影響を強く受けており、トレンドへの感度も高い点が特徴です。
また、従来の「家族」や「安定」を重視する価値観に加え、自由や自己実現、自分の時間(Me Time)への投資意欲が高まっており、体験消費やパーソナル消費への関心も拡大しています。

あなたの人生にとって最も重要だと思うもの

図:あなたの人生にとって最も重要だと思うもの

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海外生活者データで、意思決定をスマートに加速
Global Viewer

インテージがストックする11カ国(アジア・US)の生活者の様々な実態・意識に関するアンケートデータを用いて、ご課題に応じたレポートをご提供するサービス。
カバーしている項目は、各種商品・サービスカテゴリーに関する行動実態・意識、価値観・情報接触など400項目に及ぶ。

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(2)家族との絆と口コミが購買行動に影響

インド人は、家族との結びつきが非常に強い点も特徴です。人生において重要な存在として「家族」を挙げる割合が高く、意思決定や価値観形成にも家族の影響が色濃く残っています。
こうした傾向は購買行動にも表れており、家族や親戚からの口コミ・推薦が商品選択に大きな影響を与えています。

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10.インドの成長市場 

(1)健康・ウェルネス

■都市部で健康・ウェルネス意識が上昇
インドの都市部では、生活習慣病の増加や健康情報へのアクセス向上を背景に、予防医療やホリスティック・ウェルネスへの関心が高まっています。単に病気を治療するだけでなく、日常生活を通じて心身の健康を維持・改善しようとする意識が広がっている点が特徴です。
食習慣においても健康志向が強まり、プラントベース食品やオーガニック食品への関心が拡大しています。また、栄養成分や原材料を意識して商品を選ぶ消費者も増えており、「おいしさ」だけではなく、「健康によいかどうか」が購買判断の重要な基準になりつつあります。

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■飲料市場では健康志向が選択基準に
インドでは、肥満や糖尿病など生活習慣病への関心が高まる中で、飲料選択の基準にも変化が見られています。従来の「味」や「価格」に加え、「栄養」「成分」「健康性」、さらには環境への配慮まで重視する消費者が増えています。
こうした流れを背景に、砂糖入り炭酸飲料の消費は減少傾向にあり、ゼロシュガー飲料や機能性飲料、ココナッツウォーターなど、健康志向の商品への人気が高まっています。飲料市場でも食品同様に、健康的かどうかが重要な価値として定着しつつあります。

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(2) ゲーム・アニメ

■ゲーム市場はモバイルを中心に急成長
インドのゲーム市場は急成長を続けており、2024年には約38億ドル(約6,060億円)、2029年には92億ドル(約1兆4,000億円)規模に拡大すると見込まれています。市場を牽引しているのはモバイルゲームで、格安スマートフォンや低価格のデータ通信環境の普及を背景に、多くの生活者が日常的にゲームを楽しむようになっています。特に人気が高いのは、短時間でも気軽に遊べるカジュアルゲームです。

Gaming market size in India

Lumikai『State of India Interactive Media & Gaming Research FY’24』より下記コラム筆者が作成

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■日本アニメはインド若者の間で存在感を拡大
インドではコロナ禍以降、日本アニメへの人気が急速に拡大しており、若者の間では「かっこいい文化」として定着しつつあります。2026年1月に開催されたバンガロールのアニメイベント来場者調査でも、日本アニメがインドZ世代に非常にポジティブに受け止められていることが確認されています。

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写真:フォトスポットの様子

市場規模も拡大しており、インドのアニメ市場は2024年時点で約185,540万米ドル(約2,950億円)、2032年には503,600万米ドル(約8,000億円)規模に成長すると予測されています。背景には、ストリーミングサービスの普及やSNS経由での情報接触増加があり、日本アニメは「一部のファン向けコンテンツ」から、「面白くてかっこいい」メインカルチャーへと変化しています。
人気作品としては、『ONE PIECE』や『進撃の巨人』などのバトル系作品が支持を集めており、特にジャンプ系作品の人気が高い点が特徴です。一方で『ポケットモンスター』、『ドラえもん』、『クレヨンしんちゃん』といった作品は、幼少期から親しまれるファミリー向けコンテンツとして定着しています。中でも『ONE PIECE』のような作品は、10代後半以降の若者にとって「かっこいい」価値観や自己表現と結びつく存在となっており、キャラクターやストーリーに共感し、勇気やモチベーションを得る視聴者も少なくありません。
ただし、インド市場には課題もあります。多言語国家であるため、英語の字幕・吹き替えだけでは十分に対応しきれず、地域言語対応の重要性が高まっています。また、非正規グッズの流通や違法視聴も多く、正規コンテンツの収益化や知的財産保護は今後の大きなテーマとなっています。

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(3)ペット・RTD

■ペット市場は初心者オーナーとナチュラル志向がカギ
インドではペット市場が拡大しており、インテージの調査(n=625)では、全回答者の約7割が何らかのペットを飼育していることが分かっています。特に犬・猫の飼育者には初心者オーナーも多く、ペットとの暮らし方やケア方法への関心が高まっています。
こうした背景から、ペットケア市場も急速に成長しています。動物病院やペットショップに加え、ナチュラル志向のペットフード・ケア用品、オンライン診療、ドッグウォーカー、ペットホテルなど、さまざまなサービス利用が広がっています。

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■RTDサワーは甘み・香りと味の一致が受容のポイント
インド人スタッフによる日本のRTDサワー(Ready To Drink:開けてすぐに飲める飲料)の試飲では、「甘味」や「香りと味の一致」が好まれる傾向が見られました。一方で「苦味」は受け入れられにくく、味の好みにおいて明確な特徴が表れています。
特にレモンサワーでは、ほのかなレモン風味と甘みのバランスが高く評価される一方、酸味や苦味が強い商品は不評となる傾向がありました。インド市場では、「爽やかさ」よりも「飲みやすさ」や「親しみやすい甘さ」が重視されやすいことがうかがえます。

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11.インドのモビリティ市場:EV・二輪・自動車の購入意向

(1)EV志向は若年層を中心に高まっている

インドでは、次に購入したい車としてEV(電気自動車)を挙げる消費者が最多の29%となり、ガソリン車(28%)をわずかに上回っています。特に18〜24歳の若年層でEVへの関心が高く、市場拡大を牽引している点が特徴です。
今後はインフラ整備や価格面の改善とともに、インドにおけるEV市場はさらに成長していくと考えられます。

2024年6月から2025年1月にかけての希望する車種の変化(%)

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若年層におけるEV車購入にあたり、検討から購入へ至るプロセスを紹介した記事はこちらをご覧ください。

(2)EV市場は二輪・三輪から拡大

インドのEV市場は、燃料費の上昇や環境意識の高まりを背景に拡大しており、特に二輪車・三輪車セグメントで高い人気を集めています。日常の移動手段として二輪・三輪車の利用が広く浸透していることから、EV化も比較的進みやすい点が特徴です。
専門家予測では、2030年までにBEV(バッテリー式電気自動車)の市場シェアは、二輪車で50%、三輪車で45%、四輪車で15%に達すると見込まれています。インドではまず小型モビリティを中心にEV普及が進み、その後四輪市場へ拡大していく構図が想定されています。

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12.インドから見た日本ブランド・訪日旅行

(1)日本ブランドは自動車・加工食品分野で評価される

インドでは、全てのカテゴリーで自国ブランドへの支持が高く、特に加工食品やコンテンツ分野では「地元志向」が顕著です。文化や味覚、言語への親和性が重視されることから、ローカルブランドが高い存在感を持っています。

商品・サービス別:消費者が購入を希望する国トップ5

一方、日本ブランドは自動車や加工食品など「品質」や「信頼性」が重視される分野で高い評価を獲得しています。これに対し、韓国ブランドは化粧品・ファッション・エンタメなど、トレンド性や感度の高さが求められる領域で人気を拡大しています。インド市場では、カテゴリーごとに求められる価値が異なるため、各国ブランドの強みも分かれています。

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(2)訪日旅行は「日本でしかできない体験」が魅力

インド8大都市の20〜49歳を対象とした調査では、訪日経験者は12%にとどまる一方、今後2〜3年以内に日本を訪れたいと考える人は21%と、訪日意向の高さが見られます。
日本への魅力としては、自然や景観・文化・エンタメ・食事など、「日本ならではの体験」が多く挙げられています。単なる観光地巡りではなく、「日本でしか味わえない特別な体験」への期待が強い点が、インド生活者の特徴といえます。

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13.まとめ

インド市場は、単に「人口が多い巨大市場」ではありません。重要なのは、家族観や宗教、食文化、住宅環境といった生活者の前提を理解したうえで、デジタル化や健康志向、Z世代消費といった成長領域を掛け合わせて捉えることです。最後に、マーケターが押さえるべきインド市場の「5つのキーワード」を整理します。

キーワード①:若さ × 早いライフステージ
インドは若年人口が厚く、結婚・出産などのライフイベントも比較的早く訪れます。そのため、教育・住宅・家電・育児関連などの市場が若い世代を中心に早期から形成されやすい点が特徴です。

キーワード②:家族単位(同居) × 口コミ
平均世帯人数が多く、多世代同居も一般的なインドでは、消費の意思決定が個人ではなく「家族単位」で行われやすい傾向があります。Z世代においても家族との結びつきは強く、購買行動に家族や親戚からの口コミが大きく影響しています。

キーワード③:多様性(言語・宗教・地域差)=「一括りNG」
インドは多民族・多言語・多宗教国家であり、地域によって食文化や価値観、使用言語が大きく異なります。「インド向け」と一括りに考えるのではなく、地域・宗教・言語ごとのセグメント設計が重要になります。

キーワード④:家庭料理 × スパイス × 生活インフラ(浄水・換気・ウェットルーム)
インドでは家庭料理文化が根強く、鮮度重視やスパイスを前提とした調理習慣が日常に浸透しています。また、RO浄水器や高性能換気設備、ウェットルーム型バスルームなど、日本とは異なる住宅インフラの前提も存在します。これは食品だけではなく、家電・住宅設備・日用品の市場理解にも直結するポイントです。

キーワード⑤:デジタル × 体験消費 × 成長市場(健康・外食/デリバリー・モビリティ等)
インドでは、インターネット利用率にまだ伸びしろがある一方、都市部や若年層を中心にデジタルサービスや体験型消費が急速に拡大しています。外食やデリバリーは「共有体験」としての価値を持ち、健康志向・EV・ゲーム・アニメ・ペット市場など、新たな成長領域も次々と生まれています。マーケティングでは、「どの成長市場に、どの生活者インサイトを掛け合わせるか」をセットで設計する視点が求められます。



  • Intage Inc

    編集者プロフィール
    チュウ フォンタット

    日本在住14年目マレーシア人リサーチャー。ASEAN各国の調査を多く担当しています。

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