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【中国】中国住宅の住環境と掃除事情

今回は中国人生活者の掃除について紹介する。掃除といえば、掃除する部屋の環境、使用する掃除道具と掃除の仕方などで実は中国と日本との間でいろいろと違いがある。今回はそれぞれの特徴について紹介していく。

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第二回:【中国】風呂場とトイレが意外と広くない中国家庭
第三回:【中国】中国家庭のリビング使用実態は玄関と冷蔵庫からわかる!
第四回:【中国】空間最大限利用のためのバルコニー活用術とは?
第五回:【中国】配線の自由度が高い中国住宅
第六回:【中国】自宅に置かれている小物から見る中国人のライフスタイル

空間ごとに違う床材

以前にもご紹介したが、中国の住宅の引き渡しは日本と異なり、スケルトンのままの引き渡しだ。そのため、内装工事に別途費用と手間がかかるというデメリットがある。その一方で、生活スタイルに合わせて自由に内装ができるというメリットもある。したがって、床材も空間の特徴に合わせて敷かれることが多い。中でも最も日本と違うところはリビングとキッチンに使用される床材だ。

日本では、特にマンションタイプの場合、入居前に既にリビングとキッチンはフローリングになっていることが多い。それに対し、中国では、大理石やタイルを貼る家庭もいる。

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大理石/タイルのリビング(左)とフローリングのリビング(右)
(出典:生活者データベースConsumer Life Panorama
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中国家庭のリビングでは、大理石/タイル派とフローリング派で分かれている。大理石/タイルを敷く家庭の場合、主に3つの理由がある。第一に、フローリングよりも大理石のほうが上品である。第二に、大理石/タイルは傷つきにくいので、メンテナンスがしやすい。第三に、大理石/タイルは掃除しやすい。一方で、フローリングを敷く家庭の場合、主に2つの理由がある。ひとつは、フローリングを敷く家庭の雰囲気はより温かく感じることである。もうひとつは、フローリングは大理石より柔らかく、子供にやさしいことである。

また、リビングに近いキッチンの場合、ほとんどの家庭は大理石/タイルを選ぶ。その理由は、中国人が独立キッチンを好む理由と一緒で、それは中華料理の調理法にあるのだ。日本料理と違って、中華料理は炒め、揚げ、焼きなど、油を大量に使用する調理方法を普遍的に使用しているため、よく油をコンロや床にはねてしまう。大理石やタイルの場合、はねた油を掃除しやすいので、ほとんどの家庭は大理石/タイルを選んでいるのだ。

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日本のフローリングキッチン(左)と中国の大理石/タイルのキッチン(中、右)
(出典:生活者データベースConsumer Life Panorama
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掃除の順番と使用する道具

中国では、床の掃除を言うと、ほこりやゴミを掃除するだけではない。そのため、ほうき、掃除機以外に、モップやフロアワイパーもよく一緒に使われる。使用順番はそれぞれの家庭で違うのだが、よくある一例は、まずほうきや掃除機を使ってゴミやほこりを掃除し、次に濡れたモップを使って床をふき、最後は乾いたモップで床をふく。中国人にとって、床のべたつきや油汚れなどは掃除機やほうきでは除去できないので、モップなどで床拭きもすることが大事なのだ。

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フロアワイパーを設置する中国家庭
(出典:生活者データベースConsumer Life Panorama
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また、モップとフロアワイパー以外に、掃除機に関しても、特徴的なところがある。日本では、掃除機をよく玄関やリビングなどにある収納スペースにしまうのだが、中国の場合、そういった収納スペースがなく、掃除機を部屋に直置きするのが多い。また、今までConsumer Life Panoramaで集めた中国家庭の生活者の中では、掃除機は持っている家庭はいても、ロボット掃除機は持っている家庭はなかなかいない。実は、今中国国内のロボット掃除機の市場が成長しているとはいえ、浸透率はわずか3%しかないという。(前瞻経済学人APP2020年8月推計)実際に中国にいる私の友達に聞いてみたところ、コードレス掃除機は今後買う予定だが、ロボット掃除機はまだ考えていないという人もいるし、ロボット掃除機は買ったが、頻繁に使っていない人もいる。その理由はきれいに掃除できないという心配や、在宅ワーク中騒音が大きいことなどが挙げられている。

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掃除機を直置きする中国家庭
(出典:生活者データベースConsumer Life Panorama
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【Consumer Life Panoramaとは】

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    執筆者プロフィール
    ヤン イェン

    日本在住の中国人リサーチャー、中国をメインに海外消費者生活実態を発信。共働きの我が家にとって、ロボット掃除機はとても役に立つ。

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    編集者プロフィール
    辰田 悠輔(たつだ ゆうすけ)

    Global Market Surferのサイトづくりを担当。小さな娘がロボット掃除機を壊しそうで導入はまだ早いと考えている。

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